『嚔』を正しく読めた人は3割強 「くさめ」という呪文がその名の由来だという
古代の日本ではコレは悪霊の仕業で、鼻から魂が抜けると考えられていた。
花粉が飛び始めたこれからの季節、コレに悩まされる人も多くなるのでは…。
■「嚔」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女800名を対象に「嚔」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で36.9%の人が「くしゃみ」、63.1%の人が「しゃっくり」と読むと回した。
「くしゃみ」と読む人は男性が38.2%で女性が35.6%。「しゃっくり」と読む人は、男性が61.8%、女性は64.4%という結果に。
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■正しくは「くしゃみ」
「嚔」の正しい読み方は、「くしゃみ」。くしゃみには、鼻腔内の体温が著しく下がったとき、鼻腔内の知覚神経が脳に体を振動させて体温を上げる命令を出し、体温を上げるための生理現象としておこる機能と、鼻腔内の埃や異物を体外に排出するための噴出機能という2つの機能がある。
瞬間的におこる激しい運動であることから、肋骨の損傷・骨折やぎっくり腰の原因となったり、無理に我慢することで喉や鼻腔・中耳・内耳の損傷、耳の感染症、鼓膜の破裂、さらには脳脊髄圧や血圧が上がり脳の血管に作用したりすることもあるという。
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■くしゃみをすると寿命が縮まる?
そんな症状が見られるせいか、古代の日本ではくしゃみは悪霊などの仕業と考えられており、くしゃみをすると鼻から魂が抜け寿命が縮まると信じられていたそう。
そこで早死にを避けるため「くさめ」という呪文を唱えるようになり、いつしかそれが「くしゃみ」という名前となったのがその名の由来だと言われている。
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■「しゃっくり」の漢字は「吃逆」
「しゃっくり」は漢字で「吃逆」と書く。「くり抜く、しゃくり上げる」という意味を持つ、「噦り(さくり)」が転じて「しゃくり→しゃっくり」と音が変化したものと言われている。
しゃっくりは横隔膜の痙攣によって起こる症状だが、その原因は食べ物や飲み物であったり、強い感情やストレスであったりとさまざま。なかなか止まらないしゃっくりに困った経験がある人は多いだろう。「息を止める」、「コップ1杯の水を飲む」といった方法を試したことがある人もいるのではないだろうか。
通常であれば自然に止まるしゃっくりだが、あまり長引くようであれば、思いがけない病気のシグナルである可能性も考えられることから、医療機関を受診してみたほうが良いケースもあるようだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女800名 (有効回答数)