コミケ会場に佇む「菅義偉」前総理、でもなんか顔色が…
コミケ会場に現れた菅義偉前総理のコスプレイヤー。なぜ5年も前の光景を再現しているのか…。
26万人もの参加者を集めたオタクの祭典「コミックマーケット104」(8月11〜12日、東京ビッグサイトにて開催、以下コミケ)。多くの人で賑わうコスプレ広場で、異彩を放つコスプレイヤーが…。
■5年前の「あのシーン」
2019年4月1日、新元号「令和」発表時の菅義偉前総理(当時は官房長官)を再現していたのは、男性コスプレイヤー・不治の病且つ借金王は夢で逢いましょうさん(以下、不治の病さん)。
その時と同様、ダークスーツに青ネクタイ、そして毛筆で書かれた「令和」の額を持ち、じっと無言でレンズを見つめる姿には威厳すら感じる。顔は見てわかる通りゴム製のマスクである。かつて記者も菅総理を首相官邸で撮影したことがあるが、だいぶ黄色い。
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■時事ネタを再現するコスプレ
コミケでは、時々ネタを即再現するコスプレイヤーが話題になる。
今回でいえば、パリ五輪で注目された無課金おじさん、オランダのアザラシ幼稚園、ネットミームでお馴染みのバナナ猫などだ。
しかし、“令和おじさん”こと菅氏コスプレの元ネタは5年も前の話。自民党総裁選を見越してのことなのか、不治の病さんにその思いを聞いた。
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■「笑ってくれるだけで嬉しい」
同氏は「令和元年から、夏コミ(お盆開催のコミケ)、冬コミ(年末開催のコミケ)と毎年やっています。政治的なアピールとかでは全くなく、言い方悪いんですが、ウケが良いのです…」と語る。
特段、菅氏が大好きというわけでもないが「前を通る人が、“あぁ、あれテレビで見たわ”と笑ってくれる。それだけで嬉しい」とマスクの下で笑顔を見せる。
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■重要なのは「誰もが見た光景」
政治家絡みだと、過去には2016年のリオ五輪で話題となった「安倍マリオ」を再現したコスプレイヤーもいた。
「令和の元号発表は、国民みんなが見た光景。再現しがいがあるなと思ったんです。アニメやゲームのコスプレはトレンドの流れが早く、時間が経つと忘れられてしまうキャラも多い。でもこのシーンは、誰もが思い出せる瞬間ではないでしょうか」と不治の病さん。
この日は、ネタ系レイヤーが集まるビッグサイト南館1Fで、多くのフラッシュを浴びていた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)