ゲーム『かまいたちの夜』の舞台になったペンション『クヌルプ』は最高の宿だった
1994年にチュンソフト(現在のスパイク・チュンソフト)からスーパーファミコンで発売された名作サウンドノベルゲーム、『かまいたちの夜』。
ストーリーとしては雪に閉ざされたペンション「シュプール」で起きる殺人事件を解決することを目的だが、舞台となったペンションは長野県白馬村に実在する。
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■モデルとなったペンション『クヌルプ』
「シュプール」のモデルとなったペンション『クヌルプ』には、いまでも多くのかまいたちの夜ファンが訪れ、白馬村でスキーを楽しむ客にも人気らしい。
噂によると料理も美味しく宿泊料もリーズナブルで、ゲームファン以外でも大満足できるという。気になったのでさっそく行ってみることにした。
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■いざ白馬村へ
長野市から白馬村へ続く有料道路を走り、白馬村へ向かう。
白馬村は1998年の長野五輪開催地でもあり、使われた施設はいまでもスポーツ施設として使われている。
村の奥へ行くと、うっそうと茂る森に入って来た。クヌルプまでもうすぐだ。
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■クヌルプへ到着
そして無事にクヌルプへ到着し、あの「フクロウのレリーフ」も発見! コレはかまいたちの夜ファンにはたまらない。
ペンションに入ると優しそうなマスターが出迎えてくれた。館内はかまいたちの夜ロケ当時とほぼ変わらないのだという。
確かにゲーム内で見たことがある景色だ。ソファーや2階から見下ろした感じなどを見ると、当時の記憶がハッキリと蘇ってくる。
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■部屋はゆったり
館内はキレイに清掃されており、古さはまったく感じさせない。部屋は大人ふたりでゆったりできる広さのツインルームで、ベッドもちょうどいい硬さで嬉しい。
風呂は男女で分かれており、人工だが温泉も楽しむことができる。スキーやドライブで疲れた体を癒すのにも最適だ。
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■食事も素晴らしい
部屋でしばし休憩したら夕食タイム。ゲーム内で「ペンションとしてだけじゃなくレストランとしてもやっていける」と主人公の透が絶賛していたが、どれほど美味しいのだろうか。
食事場所もゲームで見た雰囲気そのまま。
かまいたちの夜のシナリオを担当された我孫子武丸先生のサインも発見。毎年欠かさずここに来ているのだとか。
最初に選んだ飲み物は、長野県産のコケモモジュース。程よい渋みと甘酸っぱさで、とても美味しい。
前菜は鴨の林檎ソースに、サラミ・チーズ・トマト、大根とサーモンのマリネの3種盛り。
お次はジャガイモのポタージュ。まったりとした飲み口に、パセリの香りが心地よい。
メインのチキンソテーは、皮はパリパリで肉は柔らかく非常に美味! 付け合わせのズッキーニやトマトなどの野菜も絶品だ。
最後にバニラアイスと紅茶かコーヒーが付き、お腹もいっぱいになり大満足!
しかし満腹でも食べておきたいのが、ゲームにも登場した『ミシシッピーマッドケーキ』。
これはナッツとチョコレートの風味が濃厚なイギリス式のケーキで、大人の甘さと濃厚さがたまらない逸品だ。
■クヌルプは最高の宿
食事にも風呂にも大満足で就寝し、顔を洗って朝食の時間。
オレンジジュースにサラダとオムレツ、ベーコンとロールパンの朝食は、シンプルながらも丁寧に作られたことが分かる。
食後にコーヒーを飲み、惜しみつつもクヌルプとお別れ。これで料金はグリーンシーズンだと基本税抜き8,500円。
別料金のドリンクやケーキを入れても1万円程度で収まるのだから、コスパも最強である。クヌルプは本当に素晴らしい宿だった。
秋の白馬村は涼しく、非常に過ごしやすいので旅行にお勧めの時期。隣の小布施町では栗スイーツが楽しめるし、新蕎麦の季節でもある。
冬はスキーシーズンでさらに観光客が多く訪れるが、雪の多い地域なのでスタッドレスタイヤやチェーンは必ずつけて装備はバッチリにしておこう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男)