月末金曜15時退社「プレミアムフライデー」 反論相次ぐも公務員に好評
政府や経済界は、個人消費を拡大させるために、月末の金曜は午後3時に退勤し、買い物や旅行などに活用する「プレミアムフライデー」構想を検討していると報道された。
2020年までに名目GDPを600兆円に増やすための「官民連携による消費マインド喚起策」の一環とみられている。言い換えれば、お金を使う時間を作って、景気を回復させる案である。
報道後、メディアやSNS上では見方が割れている。しらべぇ編集部でも、全国の20~60代男女1,368名を対象に、「プレミアムフライデー」について調査を実施した。
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■「プレミアムフライデー」は優先すべき施策なのか?
「『プレミアムフライデー』よりも先に政府にやってほしいことがある」と答えたのは、全体の43%
性別では男女ともほぼ変わらず。年代別でみても、似た傾向があり、男女とも50代で、優先すべき政策がほかにあるのではと、政府や経済界に疑問を持っているようだ。
同じ年代で唯一ハッキリと差が出ているのは30代。女性の割合が8.5ポイント高くなっている。
子育てや待機児童に関する問題を先に解消してほしいからか、亭主が戻ってくるのが早くなるからか、家庭によって状況はさまざまなものの、興味深い結果が現れた。
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■公務員・パート・バイトとプレミアムフライデー
職種別集計では、公務員とパート・アルバイトで、プレミアムフライデー反対派が少なく、全体平均より9ポイント近く下げている。
現状を働きすぎと考え、余暇をたのしむ金銭的な余裕もある人には、喜ばしい制度かもしれない。
一方で自営業や自由業の評価はとくに厳しい。時間にあまり縛られない業種で恩恵を得ることが難しいと考えるのは自然である。加えて、国全体に好景気をもたらすとは考えづらいのが実情だろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・小河 貴洋)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年8月26日~2016年8月29日
対象:全国20代~60代の男女1368名(有効回答数)