『ONE PIECE』作者の表紙カバーコメントに物議 「難しい時代だ」と困惑の声も
「配慮を欠いた表現」として、ジャンプ編集部が謝罪コメントを発表した。
出版の国内最高記録をいくつも保持する『ONE PIECE』(集英社)。そんな人気漫画の89巻表紙カバーに掲載された、作者・尾田栄一郎氏のコメントとイラストについて、週刊少年ジャンプ編集部が謝罪コメントを発表した。
■「編集部、作者共々反省しております」
尾田氏は、表紙カバーで、「食事で最後に1つ残ったからあげに、『横井軍曹』と名前をつけている」とコメント。
「横井軍曹」とは、太平洋戦争終戦を知らないまま、28年のときをグアムで過ごした、故・横井庄一さんを指して使ったものと思われる。このコメントについて、14日、少年ジャンプ編集部は…
「6月4日に発売したコミックス『ONE PIECE』89巻の作者コメント欄において、配慮を欠いた表現がありました。編集部、作者共々反省しております。今後は、より一層表現に留意して参ります」
と少年ジャンプの公式サイトに謝罪のコメントを掲載した。
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■ 「いいのかな? と思った」
今回の騒動に関して、「Yahoo! ニュース」のコメント欄では、「不謹慎なネタ」との声があがっている。
「私も目にしたとき、いいのかな? と思った。ギャグに使うには、あまりにも壮絶な人生を送られた方なので。カバーの作者コメントを読むのも楽しみのひとつなので、次巻に期待しています」
「横井さんのご遺族とか、戦争で辛い思いをした方の家族やご遺族は、あまりいい気はしないだろうね。いくら年月が経っても笑いのネタにはされたくないものだと思う」
「作者のモラルもそうだが、編集部にも問題がある。こういうところを指導するのも編集部の仕事だと思う。言えなかったのか、気づかなかったのか、大丈夫だと判断したのか。どのみちダメだ」
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■「よくも悪くもそういう時代」
また、今回のような表現について、「クレームをつけやすくなった反面、謝罪もしやすくなった」と時代の変化を感じる人のコメントも見られた。
「クレームをつけやすくなった反面、謝罪もしやすくなったのだと思う。ちょっとおかしいと思ったら、すぐに問題にする。クレームがきたら、即、謝る。謝罪文を即、載せる。よくも悪くもそういう時代なんだな」
「B&Bがネタにしてたころは、こんなに叩かれなかったのにね。まぁ、不謹慎ネタには変わりない」
「読んだとき、確かに、この時代には不適切だと思った」
故人を揶揄するような表現は、いつの時代でも好ましいものではない。過去に問題にならなかったとしても、現在では「アウト」だと考えている人が多いようだ。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)