子育て女性への風当たりは強すぎる? 「母親はこうあるべき」とのイメージ押し付けも
精神的にも体力的にもキツい子育て。周囲からの支えは大きな力となる一方で、批判的な目線が向けられる場合も。
「日本は子育てがしやすい国だ」と、心から思う人がどれくらいいるだろうか。「保育園落ちた日本死ね」という言葉が新語・流行語大賞のトップ10入りしたのは、2016年。
マタハラ(マタニティハラスメント)や待機児童問題、保育園新設への反対運動、電車内でのベビーカーをめぐる問題など、子育て世代への逆風は、枚挙にいとまがない。
とくに女性は、子供をもつと「母親として」「ママなんだから」と、周囲からの要求が強くなるケースがあるようだ。
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■4割が「風当たり強すぎ」
しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,589名を対象に調査したところ、全体の36.4%が「子育て中の女性への世間の風当たりが強すぎる」と回答した。
男性では35.5%、女性では37.3%と女性においてのほうがやや割合が高いものの、大きな差がない結果となっている。
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■30代女性が最多
この調査結果を男女年代別で見てみると…
どの年代でもおしなべて割合が高いものの、もっとも多かったのは30代女性で42.8%。やや子供が大きくなっていると思われる40代女性も39.2%だが、それ以上に60代男性が39.8%で同情的な思いを抱いていることもわかる。
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■子あり男女は実感か
また、子供の有無別に回答を見てみると、男女とも顕著に子育て中の人のほうが高い結果となった。
しらべぇ編集部では、保育園に通う子供を子育て中の20代女性に話を聞いてみた。
「子供を産んでから、何かと『お母さんなのに…』と言われることが増えました。出かける際の服装1つとっても『もう私はお母さんだから』という理由で、袖を通せなくなった服が何着もあります。
確かに、子育て中に丈の短いスカートなどは適しませんが、『母親なのだからこうあるべき』というイメージの押し付けみたいなものは、様々な場面で感じます」
子育て世代に向けられるのは、強い風当たりではなく、温かい思いやりややさしい手であることを望みたい。
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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
対象:全国20代~60代の男女1589名 (有効回答数)