新型コロナに便乗した悪質商法に関する相談激増 「身に覚えのないマスクが宅配便で…」
新型コロナに便乗した悪質商法の実態とは。人の弱みにつけ込み、言葉巧みに誘導する手口だった。
新型コロナ感染拡大に便乗した悪質商法の被害にあったなどの相談が激増していることが、国民生活センターへの取材で分かった。実際の被害者が、SNS上で被害内容を投稿している姿も度々見られる。しらべぇ取材班は、その実態について詳しく聞いた。
■新型コロナ相談激増の実態
国民生活センターによると、新型コロナに便乗した悪質商法等の相談が、2020年1月から4月14日までに、1万4,334件寄せられている。月別では、1月が152件、2月が2,286件、3月が8,799件、4月は14日までの分が、3,097件となっている。
SNS上には、「ある団体が販売する”予防薬”や”治療薬”を母親が買い、すでに数十万円も払ってしまっている。明らかにおかしいが、本人は聞く耳を持たない。効かないどころか、危険な原料が使われてる可能性もありそうで怖い」といった投稿も見受けられる。
それでは、消費生活センター等には、実際にどのような相談が寄せられているのだろうか。
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■マスクを通じて危険なサイトに誘導
3月下旬に40歳代女性は、SNSに「使い捨てマスクが購入できる」という書き込みがあったので、記載されていたURLから通販サイトにアクセスし数種類のマスクを約4,000円で注文したという。
支払いはクレジットカード決済しか選択肢がなかったため、カード番号を含めた個人情報を入力。申し込み直後に承諾通知がメールで届いたが、そこにはカード決済は不可と記載されていたため不審に思い、通販サイトの住所と連絡先をインターネットで検索した。
すると、当該通販サイトとは無関係と思われる業者名が表示された。「クレジットカード会社へは、カード番号変更の手続きを依頼するつもりだが、危険なサイトと思われ不安だ」といった相談が寄せられた。同じような相談は、30歳代女性からも寄せられている。
また、「身に覚えのないマスクが宅配便で届いた」との報告も各地で相次いでいる。