小泉純一郎・菅直人・鳩山由起夫の首相経験者が固い握手 「反原発新党」結成?
11日、憲政記念館で開かれた講演にかつては火花を散らした3人の首相経験者が集結。「反原発」をテーマに意気投合した。
東日本大震災から10年になる11日、小泉純一郎、鳩山由起夫、菅直人の元首相が憲政記念館の壇上に立った。鳩山・菅の両氏は民主党・代表として首相の任にあった小泉純一郎氏と激しく論戦した間柄。
その3人が、満面の笑みを浮かべてのまさかのスリーショット写真。菅元首相は「まるで(反原発新党の)結党記念写真みたいだな」とこぼした。
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■憲政記念会館で講演
この日は小泉元首相や細川護熙元首相が理事を務める原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟が主催のオンライン世界会議「原発ゼロ・自然エネルギー100〜福島原発事故から10年〜」が憲政記念会館で開かれた。
会が始まる前に小泉氏と鳩山氏が会場に着き、席が隣り合わせになった。マスクをしている両元首相に筆者は「マスクをとっていただき、写真を撮らせていただけないか」と依頼すると両者は応じてくれた。
会ではまず反原発の学者として高名な小出裕章元京都大学助教が「原子力マフィアの犯罪」として講演。休憩を挟み、音楽演奏となり、小泉純一郎氏による一時間の講演となった。
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■原発は必要は間違い
小泉氏は講演で「原発事故以来、本を読むと『原発は必要だ』と言っていたことは間違いだった。過ちを改めざるを、過ちという。過ちては改むるにはばかることなかれ。それで原発ゼロを展開している」と述べ、反原発の運動を続ける理由を語った。
また原発問題は与野党関係ないとした上で豊富な自然エネルギーについて言及し、「原発ゼロは無鉄砲でも非現実的でもない」「野党のみなさんが原発ゼロにしようと言い出して、自民党は原発必要だ、とやれるかどうか。選挙民は原発をやらせようというほうに投票するか、疑問に思っている」と、野党が原発ゼロの旗で結集し得た場合、選挙で躍進する可能性を説明した。