NHK朝ドラ『おかえりモネ』 カキ養殖と天気の深い関係を気象予報士が分析

清原果耶主演の朝ドラ『おかえりモネ』。カキの養殖シーンが描かれていますがじつはお天気と深い関係が…。

2021/06/08 19:10


気象予報士・千種ゆり子

気象予報士千種ゆり子です。NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』が始まって約1ヶ月。主人公である永浦百音(清原果耶)が後に気象予報士になると聞いて、毎日欠かさず見ています。

今週は気象が話のキーになっていると感じたので、誠に勝手ながら解説記事を書かせて頂くことにして、こちらはその第二回記事です。第一回の記事はこちら。(本文にはネタバレを含みます)


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■種ガキを研究する妹・未知

牡蠣・カキ

ドラマの中では、モネの妹・水産高校2年生の永浦未知(蒔田彩珠)が、気仙沼産の種ガキを作るべく研究をしています。その未知が「浮遊幼生、3,000いった!」と声を弾ませます。

浮遊幼生とは、カキの赤ちゃんのこと。未知はカキを卵から育ててふ化させ、育てているのです。


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■カキの卵が孵化する「積算600℃の法則」

モネと未知の祖父・龍己(藤竜也)は「積算600℃で、2週間超えてんだろ?」と発言します。宮城県水産業基盤整備課によりますと、水温が10℃を超えた時から10℃を超えた分の温度を毎日足していき、600℃に達した時にカキの卵が孵る。

これが積算600℃の法則で、種ガキの一大産地である松島での実験に基づいた法則だそうです。

水温

宮城県水産技術総合センターが運営するみやぎ水産NAVIで2014年の気仙沼の水温を調べることができたので計算してみましたが、確かに8月上旬に積算600℃を超えていました。

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■600℃到達の2週間後、ホタテの殻を海へ
NHK朝ドラ気象予報士宮城県ホタテ連続テレビ小説清原果耶千種ゆり子
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