不法移住斡旋と詐欺の罪で人気歌手が有罪に 約10年にわたる疑惑に終止符
世界中でヒットしたインド人歌手が、人身売買と詐欺で有罪になった。
インドの有名歌手ダレル・メヘンディは、人身売買に繋がる不法移住の斡旋および詐欺の疑いにより、2年の懲役刑に処された。現地メディアの『Tribune News Service』で報道された。
■芸能活動を利用し詐欺行為
詐欺にあった被害者の主張によれば、ダレル・メヘンディと兄のシャムシェール・シンは「通過金」を受け取り、アメリカに移住させることを約束。しかし、移住の手続きはされなかった。
その他、1998年と1999年に2つのグループをアメリカに連れて行き、10人を違法に置き去りにしたという。またサンフランシスコでは3人の女性を、ニュージャージーで3人の少年を不法移住させた。
これらはボリウッド映画撮影やコンサートなどに合わせて行い、有名ボリウッド俳優も同行しているなかグループメンバーとして渡航させていたため、気付かれにくかったのである。
関連記事:中学中退の青年が両親への感謝を胸に一念発起 年商58億円の大手スーパー経営者に
■「カブータルバージ」の疑い
インド・パンジャブ州の若者が、違法な手段を使って海外に定住することをサポートする活動を「カブータルバージ」と言う。これは「空に鳩を飛ばし競争させるゲーム」の名称だ。
違法手段を使ってでも移住を望むのは、賃金の良いアメリカに入国さえすれば、どんな職に就いてでも良い生活が手にできると信じているためである。パンジャブ州の農村では、決して叶えられない夢なのだ。
警察は以前、兄弟が「カブータルバージ」に関係しているとみて捜査を進めていたが、証拠が見つからなかった。