幻覚作用の毒を持つヒキガエルに異例の注意勧告 「わざわざ舐めないで」
「カエルにも拒否する権利がある」。特徴的な毒ゆえに舐められるカエルに同情の声。
カエルのなかには、毒を持つ種がいることは一般に知られている。しかしその毒の「強い幻覚作用」に多くの人々が惹きつけられた結果、「カエルを舐めないように」という注意勧告がなされた。『CNN』『Fox News』などの海外メディアが報じている。
■毒を持つヒキガエル
コロラド州のソノラ砂漠に生息する「コロラドリバーヒキガエル」は、北アメリカで発見された最大のヒキガエルの1種で、最大で17センチほどの大きさになるという。
その特徴は、独特の低い鳴き声で鳴き、目のすぐ後ろの耳下腺から「強力な毒素を分泌する」と、政府機関である国立公園局は述べている。
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■わざわざ「舐めないで」と勧告
さらに同局はSNSの投稿で、このヒキガエルの体に触れたり、毒を口に入れたりすることは、体調を悪くする原因になると警告している。
毒はカエル1匹分で成犬1頭を殺すのに十分であり、国立公園で遭遇するほとんどの生き物同様に「舐めることは控えてください」と勧告を行った。
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■毒に幻覚作用が…
命に関わる毒を持つカエルを、わざわざ好んで舐める人は少ないだろう。しかし、アリゾナ・ソノラ砂漠博物館によると、この毒は人間の間では「別の目的」で利用されてきた歴史があるという。
接種すると、サイケデリックな幻覚を引き起こすことで知られているといい、危険を冒してでもコロラドリバーヒキガエルを捕まえたり、分泌物を摂取しようとする人々が後を絶たないそうだ。
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■「ヒキガエルがかわいそう」
オークランド動物園によると、ソノラ砂漠のヒキガエルの分泌物を摂取すると「多幸感や強い幻聴を引き起こす」とされている。毒に含まれているブフォテニンは幻覚剤コオバの主成分で、カリフォルニア州では違法だ。
幻覚成分のためにカエルを舐めようとする人々に、SNS上では「舐められるヒキガエルがかわいそう」「ヒキガエルにも拒否する権利がある」などのコメントが寄せられている。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)