レシピ超シンプルなパキスタンの激ウマ郷土料理、作ってみるとじつに悲しい結果になった
ネットで話題を呼んでいるパキスタンの郷土料理。レシピが超シンプルということで舐めて作ったら大失敗した。
日々パキスタンの情報を発信しているTwitterアカウント「パキスタン政府」。時には現地の名物料理が完成するまでを動画で紹介しているが、中でも特に反響があったのがパキスタン風トマトシチュー「ラム・カラヒ」。記者は投稿を参考に作ってみることにした。
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■パキスタン名物「ラム・カラヒ」を作る
3日、「パキスタン名物のラム・カラヒです。 とても美味しいです。 このレシピで使用するのは、トマト、青唐辛子、塩、食用油のみです」と超シンプルなレシピとともに、屋外の屋台のような場所で鍋を振るう料理人の動画をアップしたパキスタン政府アカウント。
カラヒとは中華鍋に似た円形で深めの鍋のことで、そこにラム、青唐辛子、トマトを放り込み、じっくり炒めて出来上がりまでの一部始終が映されている。じつにウマそう。
これは作ってみたいと、すべての材料を一箇所で調達するため東京・大森のハラルショップ「HAMRO BAZAAR(ハムロババザール)」に向かった。
パキスタン名物のラム・カラヒです。 とても美味しいです。 このレシピで使用するのは、トマト、青唐辛子、塩、食用油のみです。(c) Raiha Khan pic.twitter.com/7rh5CSRq0f
— パキスタン政府 (@PakJapanese) March 3, 2023
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■マトンの良い香りが…
あいにくラム(仔羊肉)がなく、冷凍の骨付きマトン(生後1年以上の羊肉)ならあるとのこと。羊肉ならどっちも同じと勝手に判断しマトンと冷凍青唐辛子を購入して家に帰った。
いざ調理。肉と青唐辛子を解凍し、油を多めに引いたフライパンに投げ入れる。マトンが焼ける最高な香りが漂い始め、塩を入れてしばし炒めたら、くし切りにしたトマトを入れる。
動画でジャケットと帽子という謎ファッションのおじさんがやっていたように、鍋を15分ほど振るい続けると、トマトがトロトロになりカレーのようになる。
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■慢心を自戒
ここで味見。…だいぶ野性味の強い味がする。マトン好きな記者も閉口するような風味。マトン代用が完全に裏目で、自身の慢心を激しく後悔する。すいませんパキスタン政府…。
しかしそんな時、ハラルショップの兄さんたちが「便利ダヨ!」と推薦してくれこっそり買っていたスパイスミックス「MDHチャットマサラ」を天にも祈る気持ちで投下する。
再び味見。おお、だいぶ味に一体感が出て、カレーとシチューのあいの子のような味になり、臭みがだいぶ軽減。これならいけそうだ。
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■見た目は完璧!
そして盛り付け。残ったトマトと青唐辛子を上に乗せる。これかなり完成度高いんじゃない!?
動画では「ロティ」らしきパンで肉をはさみ、ヨーグルトのソース「ライタ」をかけて食べていた。記者も小さいナンでそれを実践し、口に入れると…うん美味しい! ライタの酸味が全体をさらにまとめてくれている。
しかし炒め時間が少なかったのか、骨付きマトンがじつに食べづらい。さらに辛さと酸味はあるものの、味の濃さやスパイス量が本当の形と違う気も…めちゃくちゃウマいというレベルではなかった。
正解の味が分かっていないため、どう改善すれば味が向上するか一切わからない。
パキスタン政府が言うラムで試せば結果が違ったのか、はたまた勝手にスパイスを追加した罰か。ハラルショップで「美味しくできるとイイネ!」と親切にアドバイスしてくれたナイスガイたちの笑顔を浮かべつつ、「私が馬鹿だった」と大変申し訳ない気持ちで完食した。
市販のカレールーもそうだが、このラム・カラヒも余計なことをせずレシピ通りが一番ウマいのかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)