『混凝土』をなんと読む? 2000年前のローマ時代は建築資材として使用されていた
現在では、鉄筋を入れずに強度を保てる「混凝土」が使用されているという。
「混ぜて凝固させた土」という漢字が表すものとは…。
■7割以上が正しく読めた「混凝土」
Sirabee編集部が全国の10~60代の男女800名を対象に「混凝土」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で77.4%の人が「コンクリート」、22.6%の人が「アスファルト」と読むと回答した。
「コンクリート」と読む人は男性が78.2%で、女性は76.5%。「アスファルト」と読む人は、男性が21.8%、女性は23.5%という結果に。
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■正しくは「コンクリート」
「混凝土」は「コンクリート」と読む。広義には、砂利や砂を結合剤(セメント、石灰、石膏、アスファルト、硫黄、プラスチックなど)によって固めた複合材料の総称だが、狭義には、結合剤にセメントを用い、砂利や砂をセメントに水を加えたセメントペーストで固めた複合材料(セメントコンクリート)を指す。
結合剤の種類によってアスファルトコンクリート、レジンコンクリートなどと呼ばれることもあるというが、特に何もつけず「コンクリート」と言う場合には、セメントコンクリートを指していると思えば良さそうだ。
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■ローマ時代には建築資材として使用
その歴史は9,000年も昔に遡るとも言われているが、建築資材として利用され始めたのはいまから2,000年ほど前のローマ時代のようだ。火山灰が豊富にあったことから耐久性の高いコンクリートを作ることができたが、現在のように中に鉄筋は入っておらず、長さや高さのある構造物を作ることは難しかったようだ。
日本においては1873年に東京・深川で官営のセメント工場が設立されると、1900年代には鉄筋コンクリートを使用した建築物が作られ始め、戦後の復興により急速に普及していった。2000年頃には短い鋼の繊維を入れたコンクリートが登場するなど、鉄筋を入れずに強度を保てるようになり、さまざまなデザインの建築物を作れるよう進化を遂げている。
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■一文字で表した略字が話題に
そんなコンクリートの漢字表記「混凝土」は、その字の通り「混」ぜて「凝固」させた「土」という意味を表している。「こんぎょうど」などといった別の読み方もなく、漢字の読みも英語の「concrete」そのままに「コンクリート」と読むようだ。
ところで、Xのとある投稿で、ほんのひと時だけ実際に使用されていたというコンクリートの略字が紹介され、話題になったことがあった。「土」の上にカタカナの「コンクリ」が乗った状態の一文字の漢字で、その投稿によると1926年から1927年まで『セメント界彙報』が使用し、その後にカナ表記に戻ったという。
同投稿者によると、「セメント」や「モルタル」にも同様に一文字で表した略字があったそうで、一連の投稿には「なんて便利な字だ、復活して欲しい!」「長持ちせずモロイ所も良く出来ている」といったコメントが寄せられた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女800名 (有効回答数)