低年収ほど陰謀論を信じる!?300万円未満と1000万円以上とでは20%以上の差!
以前、しらべぇでは陰謀論にかんしてこんな記事を出しました。
陰謀論を信じる日本人は59.5%!最も信じやすいのは無職、では信じにくい職業は?
職業別に見てみると、陰謀の存在をもっとも信じやすいのは無職(62.4%)、信じにくい職業が公務員(48.8%)という結果を得ることができました。職業別に明確な差を見ることのできた調査結果でしたが、その人の職業が陰謀論を信じやすいかどうかの根拠になるかはまた別の話です。ほかの要素がこうした傾向の原因になっていることは十分考えられます。そこで、今回は年収という切り口で同じ質問の結果を見てみました。
【年収別】
「世の中には大きな組織による陰謀が実際にうずまいており、それが社会を動かしていると思う」と答えた人の割合
300万円未満:61.8%
300〜500万円未満:61.2%
500〜700万円未満:54.2%
700〜1000万円未満:57.0%
1000万円以上:40.4%
※全体平均:59.5%
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年9月19日(金)~9月22日(月)
対象:全国20代~60代 男女1369名
概ね、年収が低い人ほど陰謀論を信じる割合が高くなっていることがわかりました。たとえば、陰謀論を信じやすい年収300万円未満の人と信じにくい年収1000万円以上の人の間ではその数値に20%以上の開きがあります。職業別の結果では無職の人が陰謀論を信じやすい傾向にありましたが、無職の人の場合定期的な収入がない方も少なくないので、この結果は腑に落ちやすいのではないでしょうか。
むろん、この調査は質問文にきわめて抽象的な言い回しが使われています。したがって、個々の歴史的事件の陰謀論の信頼度を調査するまでには至っていません。とはいえ、この調査には一定の意味はありそうです。この質問によって、抽象的にであれ「社会を裏で動かしている大きな権力がある」と漠然と考える人たちの割合を調査できたからです。
ここで言う「陰謀論」とは、大雑把に言えば私たちが普段日常的にアクセスできたりマスメディアから得られるもの以外の情報、といった意味でしょうか。何を陰謀と呼ぶかの議論はあれど、陰謀というものが渦巻いている世界に決して少なくない国民が関心を寄せていることは事実です。今後は政治事件など具体的事例を伺うなどして、陰謀論にかんする調査をすすめることもできるでしょう。
(文/しらべぇ編集部)