「やっぱりこうして!」守銭奴な上層部の仕様変更にSEが悲鳴
システム開発などにおいて、プログラマーはSEが作った仕様書を見ながら、決められた言語でシステムを作り上げるのが仕事。仕様書はいわば、料理のレシピのようなものだ。
ところが、開発の現場では仕様書作成段階でのミスや話のいき違いで「やっぱりこうして!」と話が変わり、仕様書が変更されることがある。
当然、作っている途中で求めているものが変わってしまうと、今まで作業してきたことが台無しに。プログラマーにとっては、由々しき事態だ。
■牛丼を作ったあとピザ食べたいと言われるようなもの?
以前、プログラマーと思われるネットユーザーが仕様変更のたとえとして、「牛丼を作り終えたあとに盛りつけようとしたらピザが食べたいと言われるようなもの」と言うツイートが話題となった。
IT系じゃない人は仕様変更の恐ろしさよく知らないと思いますけど、牛丼作っててさあ肉を丼に盛るぞっていう段階で「やっぱりピザが食べたい」って言われる感じです
— Kazuya Gokita (@kazoo04) November 27, 2014
プログラミングに詳しくない人には大げさにも思えるこの比喩だが、システム開発経験者の記者からすると、そう遠く離れていないと言える。
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■システム開発経験者に声を聞くと…
現場の実態を知るため、しらべぇ取材班は実際にシステム開発経験者に仕様変更について話をうかがってみた。
断りきれる人もいるようだが、納品直前での仕様変更や原因が仕様書のミスであるものについては、作業せざるを得ないようで、徹夜や厳しいスケジュールでの作業を強いられ、うつ病になってしまう人もいるそうだ。
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■酷い場合は「社長はプログラムを書けない」
通常仕様変更が発生した場合しかるべき料金を取るのだが、小さな会社では悪徳社長が自分で作業しないことをいいことにヘラヘラながら「やります、無料でやります」と応じてしまうことがあるそうだ。
中には、自分自身はプログラムを書けないという社長もいるとのこと。その後、反対するプロジェクトリーダーにパワハラして、「とにかくやれ!」と怒鳴る。もちろん、サービス残業である。
結局、末端にいるプログラマーが休日出勤や徹夜作業を強いられ、体調を崩して辞めていく。そんな悲劇が、まかり通っているようだ。
(文/しらべえ編集部・佐藤 俊治)