「有無を言わせない攻め」 が好き? 日本人の民族性とは…

「いきなりステーキ」から気づくある法則とは?

2016/07/15 20:00


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柔道の授業では出席日数が少なかったため、体育館の端で右自然体か左自然体を練習していた俳優/ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。

「受け身」の日に休んでしまったので「そのまま試合をすると最悪死ぬ」と、教師に言われました。

このコラムは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、さまざまな「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べる「妄想的」な語源しらべぇです。


■飲食店で気づいたとある法則

先日、街を歩いていると「いきなりステーキ」というステーキ屋さんを見つけました。

なんでも「サラダやスープより先に肉を食べて欲しい」というところからつけられた店名なのだそうですが、「すごい名前だな」と思いつつ、筆者はある法則に気がつきました。

日本人には、有無をいわせない感じがウケている」ということです。

考えてみれば、日本が誇る長寿番組『アッコにおまかせ』や『徹子の部屋』、終わってしまいましたが『笑っていいとも!』も、すべて視聴者に対して逃げ場のない空気を漂わせたタイトルが冠されています。

しらべぇ読者の皆様にはマイナーかもしれませんが、一大ブームを巻き起こした電波系アニメソング『もってけ! セーラー服』のヒットも、この法則が後押ししていたと言えるでしょう。


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■抑圧された感情からの開放?

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White Rock/iStock/Thinkstock

よく「受け身」「右へ習え」と、マイナスな意味で言われがちな日本人の民族性ですが、こういった食や芸能などの娯楽文化に至っては、進んでそれを望んでいるのです。

押し付けられ、与えられたものの方を好み、求める日本人の民族性だからこそ「相撲」や「プロレス」といった「相手の技を受ける」格闘技に自己を重ね熱狂するのでは?

そして欲望のはけ口である性風俗ではそれが裏返り「ナマ」や「即」、「ぶっかけ」が重宝されているんではないでしょうか。日頃受身だからこそ人々は「受け身一辺倒からの逆転」を楽しんでいると考察できます。


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■あの名作も…

「立て! 立つんだ! ジョー!」


も、それが「立ち上がれ! 立ち上がるんだ!」といった本人に判断する余地のある言い回しでは、あそこまでの名台詞になり得ていなかったかもしれません。

しらべぇ読者の皆様、どうぞ日本市場向けのネーミングをする際、参考にされてみてはいかがでしょうか? いや、パクれ! パクれ! 読者!

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(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹

(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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