W杯・日本代表への戦術批判に「カミカゼ根性かよ」「美徳を重んじすぎ」の声
サッカーW杯のポーランド戦で見せた時間稼ぎ戦術が批判を浴びた日本代表。「勝ち」だけにこだわる精神は侍魂に反する?
しらべぇ既報のとおり、28日に行われたサッカー・ロシアW杯で日本代表はポーランドに敗戦。しかし、フェアプレーポイント差で決勝トーナメント進出を決めた。
そこで問題視されたのが日本代表の「時間稼ぎ」の戦術だが、ネット上ではこれをめぐって「日本人の美徳」の争いが行われている。
■「時間稼ぎ」に物議
失点とイエローカードを避けるため、試合後半は徹底的なパス回しに終始した日本代表。会場からは大ブーイングも起こったという。たしかに、お金を払って会場に足を運んでいるファンからすれば、勝つためだけにやっている試合など見たくもないと思うかもしれない。
試合後、西野監督はこれらの作戦について「自分の攻撃的スタイルの信条からすれば不本意」「グループステージを突破する中での究極の選択」と後悔を滲ませている。耐えたら決勝トーナメントという状況が今回の結果につながったのだろう。
日本代表のキャプテンである長谷部誠選手は、試合後のインタビューで「見てくださっていたファンにはもどかしい試合になってしまったかもしれないですけど、これが勝負の世界なんで」とコメント。あくまで「勝利」が目的だとし、決勝トーナメントに進むことの重要性をアピールした。
本田圭佑選手も「面白いサッカーを見たくてブーイングを送っていたファンには申し訳ないと思う」としつつも「理解してほしい」と訴えている。
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■「侍魂どこいった」と批判殺到
消極的なプレイで決勝トーナメント進出を決めた日本に「茶番」「恥ずかしい」と報じた海外メディアもあるという。
ネット上でも「勝ち方が美しくない」「日本の恥」などの辛辣な言葉が並んだ。勝負事だが、エンターテイメントの側面もあるサッカーだけに、結果だけを重視したプレイは見るものを不快にさせたようだ。
日本代表、そこまでして決勝トーナメント行って何になるの??
ほんと恥ずかしい。ポーランド代表にも、セネガル代表にも失礼だよ。
もし2失点したとしても、全力で最後まで勝ちに行く姿が見たかった。
一気に応援する気が失せたよ。— けちゅん (@kechung) June 28, 2018
https://twitter.com/kukikurerokomok/status/1012365134503657474
https://twitter.com/kaze__68/status/1012363619479085056
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■批判に対し「カミカゼ特攻」と揶揄も
しかし、一方でこういった意見に「特攻精神かよ」「美徳を求めるな」との声も。
「日本人は過程を重視しすぎる」といった意見もあり、ルールの中で勝つために最善の方法をとったことを褒めるべきとのコメントも相次いでいる。
昨日のサッカー日本代表が死ぬほど叩かれてんのを見てると、やっぱり日本は玉砕覚悟のカミカゼ特攻が大好きなのは伝わってきた
現代になっても負けを認めて命を守るのは良しとされないんやな— りた (@thong_syndrome) June 29, 2018
「汚く勝つぐらいだったら、綺麗に散った方がマシだった恥ずかしい」ってツイート幾つも見掛けたけど、日本代表の選手達はプロとして今後の自分の人生賭けてW杯を戦っているんですよ
— 柳瀬那智●11/3 おもしろ同人誌バザール(ベルサール神保町)「し-1」 (@nachi_yanase) June 28, 2018
昨日の日本代表の試合を批判する人は美徳にこだわりすぎだと思うな…
一本を取りに行かない柔道を有り得ないって言ってるのと同じかなぁと。あの状況で攻めずに他力本願で待つというリスクを選べてしまうルールが悪い。ただそれだけの話。
— のりたか (@noritakaka) June 29, 2018
あの状況で向こう見ずに攻めてカウンター食らって負けても確かによくやった!となるかもしれない。
ただ特攻玉砕は思考停止だし楽な逃げだよね、堂々戦って負けたという免罪符付きの。彼らは何より勝利を目指すプロだった。
外野はワイワイ言うだろうけど、まずは #日本代表 おめでとうと言いたい— かにたま (@KanitamaX2004) June 28, 2018
美徳、勝利、結果、過程など、プレイヤーも観客にもさまざまな思いや美学がある。今回の試合は、それらの思いが対立するには出来すぎた状況だった。
はたして、物議を醸した日本代表だが、決勝トーナメントではどのような戦いを見せてくれるのだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・シマウマ姉さん)