大阪・松井市長の反論は正しかった 「エサ代払えず」報道に天王寺動物園が異議

大阪市の松井一郎市長がツイッターで天王寺動物園に関する記事に反論。天王寺動物園に取材を行うと…

2019/10/11 13:30



■エサ代が払えないわけではない

詳しく話を聞くとユーカリの木は現在よりも高い時期があったことも挙げて、「出せないわけではない」とエサ代が払えないとの報道をチクリ。

また、担当者はずっと前からコアラの飼育から撤退する計画があったとも話している。


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■撤退そのものは15年に決定

担当者の話をもとに大阪市のホームページから「天王寺動物園基本構想」というものにたどり着いた。15年8月に策定されたもので、その資料に「天王寺動物園コレクション計画」がある。

この計画の中でコアラは方針として「自然減による撤退」そして備考に「維持困難」と書かれている。この段階で既にコアラの飼育からの撤退が決まっている上に資料にはエサ代の文字が見えない。また担当者は、こう話した。

「エサ代はフィーチャーされていないんです。アークがいなくなったら撤退のつもりだった。ただ、イギリスの動物園から依頼があって…」


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■園にとっても苦渋の決断

松井氏の言う通り、アークが天王寺動物園で天寿を全うしてからの撤退を想定していたという。イギリスの動物園に行く話は担当者にとってもかなり急な話ではあったそうだが、「少しでも繁殖の可能性があるなら…」とアークのためを思っての決断だったそう。

「園のことだけを考えたらアークを10年縛り付けることもできた。でもそれをしなかったのです」


誰もアークを手放したくなかった。その思いの強さが電話口から伝わってくる。新しい獣舎の計画まであったそうだ。しかし、アークの生きる道を考えたときに何が最善なのかを考えた時、今回の決断が正しかったのかもしれない。

「アーク父ちゃん」とも呼ばれ動物園の人気者だった生活から新しい家族との生活へ。アークにはぜひとも幸せになってほしいものだ。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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