探偵が明かす児童虐待の実態 「性暴力が家出で発覚」「こんなところで生活を…」
社会問題になっている「児童虐待」に取り組もうと探偵が動き出した。今回はインタビューを行い話を聞いた。
■探偵だからわかる親子の距離感
依頼がある中で実際、どういった部分が証拠につながっていくのか。家の中での証拠は取れないが、探偵ならではの観察力がキーになってくる。
池田代表:買い物に行くときの子供の手の引っ張り方だとか、子供に対する言葉の発し方だとか、そういうところを取っていくんですよね。例えば街中で高校生が手をつないでいるのを見れば、どのくらいの接近度合いかわかるじゃないですか。優しく接しているか接していないか。
我々は人が歩いてるときに、この2人の距離感ってどんな距離感かすごく見るんですよ。特に調査のターゲットなんていうと、例えば浮気の調査で男性と女性が会ったときにその目線だとか、仕草だとか、その表情とかで距離感を見ていくわけです。
そのときに交際相手かどうかってのを見る。手をつないでいたって、無理やり手をつないでいるのか、そういうところで相互的に色んな部分で探偵は判断しなきゃいけない。人の動き、肩の動き、言葉の問題、目線の問題、口の聞き方だとか。
例えば複数の子供がいて手の引っ張り方が乱暴だったり、別の子供には怒鳴ったり、そういうところで虐待かどうかを見ていく。
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■虐待は内側に向かう
家の中で子供に振るわれる暴力。この事実さえつかめればもっとも早いが、探偵とはいえそこまで入れない。先の話のように外での振る舞いで察知するのだが、こんな話もある。
池田代表:アパートのドアの外に子供が出されて泣いているとか、虐待は家の中が強いので外ではこのくらいのことしかないんです。傾向として社会問題として子供の虐待がこれだけ取り上げられると、外からわからないもっと陰湿な世界に入っていく。
つまり虐待が社会問題とされるほど、さっきの外に出される子供が減ってきて、家の中に監禁されてその中で虐待を受ける子供が多くなっちゃうんで。これってどっちが良いのかなって感じは正直ありますよね。
その怖さというのはキャンペーンを張れば張るほど、やるほうは警戒していく。中に中に入っていってしまうということはあると思うんです。