桜マニアが注目 見つけられたらラッキーな幻の「七つ咲きの桜」とは
満開を迎えた東京の桜。桜マニアの気象予報士・千種ゆり子さんが新しい桜の楽しみ方を提案。
■幻の桜はどこで見られる?
7つ咲きがあることで有名なのが、全国屈指の桜の名所、青森県の弘前公園。青森県の名産・リンゴの剪定技術を応用するなどの管理によって美しい桜を保っていることで有名です。
都内でのオススメスポットは、国立市の大学通りの桜並木です。弘前には1つ及びませんでしたが、6つ咲きを見つけたのがここです。
6つ咲きはボランティアの皆さんの愛情のたまもの。「くにたち桜守」というボランティア組織が桜の保全を行っています。地元の小学生などとともに桜の根元に肥料をまいたり、桜の根が踏み荒らされないように植物を植えたりして活動しています。
桜は手をかけた分だけ、美しい姿を見せてくれるのです。
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■ソメイヨシノは手をかければ百年美しい
桜マニアになって悲しかったのは、たくさんの桜を知ったことで、傷ついて弱っている桜がわかるようになってしまったことです。放置されている桜のそばを通ると、その声が聞こえるような気がします。
最近は老朽化に伴い伐採される桜も出てきています。そうなる前に、国立や弘前のように手入れをすることが大切。そうすれば、美しい桜を百年咲かせ続けることは可能なのです。
美しい桜を育てるため、この記事を見ている皆さんにも、できることがあります。「できるだけ桜の根を踏まないこと」、女性は「ハイヒールを履かないこと」です。ずっとずっと私たちのそばに、美しい桜が咲き続けますように。
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(取材・文/気象予報士・千種ゆり子)