引っ越し前の掃除、どこまでやれば… 「弁償の可能性」不動産関係者は“ある場所”に注意
賃貸のアパートやマンションを退去する際、どこまで掃除すればいいか迷う。不動産関係者が、「注意すべき箇所」を教えてくれた。
■部屋の「ある部分」で弁償になるリスク
まずは、気になっていた「部屋の隅々まで掃除したら、管理会社の心象が良くなる説」について尋ねた。
こちらの質問に関して、會田さんからは、「管理会社も、入居者の入れ替えは多々あり慣れていますので、心象が良くなることはありません。もちろん、費用面での優遇もないです。通常使用による汚れであれば、費用加算もされません」という回答が。
つまり、長年掃除を怠っているなど極端な例を除けば、「入居する前の状態にしなければ…」と思い詰める必要はないということだ。管理会社によって「通常使用による汚れ」の基準は多少異なる部分はあるが、退去前の掃除で気を付けるべき箇所はあるのか。
會田さんは、「カビ全般、特に窓ガラスなどの結露によるカビは、弁償の対象になりやすいです。きちんと水滴を拭けば、カビが発生しないからです。通常生活での清掃の怠慢と見られる可能性があります」と説明する。
カビの度合いによっては、敷金で賄えず、追加で支払うリスクもあるということ。部屋の窓ガラスや浴室、洗面所などは重点的に掃除したほうが良さそうだ。
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■「ベランダの残置物に…」
余談だが、過去に記者はアパートの壁紙に数カ所穴を開けてしまった際、敷金から足が出てしまい、高額な修繕費用を請求されたことがある。こうした壁に開いた穴の他、室内で喫煙して壁紙に汚れが染み付いていると、クロス交換費用を全額負担するケースもあるそうなので、注意してほしい。
室内だけでなく、外にも目を向ける必要がある。會田さんは、「ベランダも含め、残置物を残さないようにしましょう。特に、物干ざおは忘れがちなので注意してください」と呼びける。管理会社の立ち会い前に、物を置き忘れていないか最終確認しよう。
4月からの新生活を快適に迎えられるよう、引っ越しの際に細かい抜け漏れがないようにしてほしい。
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■執筆者プロフィール
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『正直不動産2』(NHK)、『院内警察』(フジテレビ系)、『不適切にもほどがある!』(TBS系)。
『不適切にもほどがある!』では、大事な場面で”愚か者”がギンギラギンにならない「ムッチ先輩」(磯村勇斗)がお気に入り。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人 取材協力/株式会社家や不動産 代表取締役 會田雄一さん)