11月15日は「七五三」 いつから始まったのか知っている?
「髪置」「袴着」「帯解」という3つの儀式がその原型となっている。
11月15日は七五三。晴れ着姿のかわいらしい子供たちを見かけるたびに、健康と幸せを願わずにはいられない。
■七五三はいつ頃から始まったのか?
Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女700名を対象に実施した調査では、全体で6.0%の人が「七五三がいつ頃から始まったか知っている」と回答した。
なお男女別に見ると、男性は5.3%、女性は6.7%という結果になっている。
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■「髪置」「袴着」「帯解」が七五三の原型?
七五三の始まりは、平安時代に遡る。当時は医療技術が発達していなかったため、現代と比べて成人の平均寿命も短く、原因も特定できずに風邪や虫歯でも命を落とすことがあったという。
成人する前の子供が亡くなることも多く、人々は自分たちの子供が健康で元気に育ってほしいという願いを強く抱きながら生きていた。
そんな中、宮廷貴族の行事として行われたのが、3歳の男女を祝う「髪置(かみおき)」、5歳の男の子を祝う「袴着(はかまぎ)」、7歳の女の子を祝う「帯解(おびとき)」だ。
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■白髪になるまで長生きしてほしい
「髪置」は、病気の予防や衛生管理のために剃っていた赤ちゃんの髪の毛を伸ばし始めるための儀式。無事3歳まで育ったことを祝いつつ、白髪になるまで長生きしてほしいとの願いを込めて、頭に粉をはたいたり、白い糸を乗せたりしていたようだ。
「袴着」は、袴を身に着けて大人の仲間入りをしたことを表す儀式。「帯解」も同様に、子供用に着物に縫い付けていた紐を解き、大人と同じように帯を結んで着物を着るようになったことを祝う儀式だ。
いずれの儀式にも、その年まで育った子供の健康を祝い、その後の健やかな成長と長寿を願う大人たちの思いがこめられている。
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■全国に広く浸透したのは1960年代
公家の間で行われていたこうした儀式は、江戸幕府第5代将軍徳川綱吉が、病気がちであった長男・徳松のため、11月15日に健康祈願をしたことで、庶民にも広がっていった。しかし、「七五三」という呼称が定着し、行事が日本各地に広く浸透したのは高度経済成長期に入った1960年代のことのようだ。
国立国会図書館のHPによると、もともと地方都市や農村では、3歳、5歳、7歳それぞれの祝いはあっても、その全部を祝う風習はないところが多かったという。様々な地域の風習が混ざり合って「七五三」という祝い方が生まれ、それが全国に普及して現在の形になったと考えられている。
晴れ着姿の子供を囲み、幸せそうな家族の姿に微笑ましい気持ちになるこの季節。行事としての形は違えど、いつの時代も子供たちの健やかな成長を願う大人たちの気持ちは変わらない。七五三は、子供たちによりよい未来を歩かせてあげられるよう、大人として何ができるのかを考える良い機会でもあるのかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女731名 (有効回答数)