富士山登山の配信中滑落した男性、遺体で発見か 増える配信者の事故

富士山で身元不明の男性を遺体で発見。登山を配信していた男性の可能性があるとして確認を急いでいる。

2019/10/30 20:10


富士山
(Rat0007/iStock/Thinkstock)

28日にニコニコ生放送で、富士山を登山する様子を配信していた男性が足を滑らせてしまった後、行方不明になる事故が発生した。30日には静岡県警の山岳遭難救助隊が身元不明の男性を発見。登山を配信していた男性なのではないかと話題になっている。



■「あっ滑る」

動画配信サービス「ニコニコ生放送」で登山の風景を配信していたが、「あっ滑る」と最後に言った後、映像が乱れ、配信が途切れてしまった。

「やばい」と感じた動画の視聴者が警察に「富士山から滑落したような動画がアップされていて心配になった」と110番通報したという。

山岳遭難の恐れがあるとみて、29日早朝から救助隊員が御殿場署を出発。男性の捜索活動を行ったが、悪天候を理由に午後の捜索が打ち切られたようだ。

9月で閉山している富士山に向かう男性の姿は軽装で、冬の登山に必須と言われているピッケルやアイゼンといったアイテムを持っていなかったのではないか、という声も見られた。


関連記事:行方不明の男性がブタに食べ尽くされていた 現場にはわずかな骨が…

■厳しい指摘も

閉山中の富士山を軽装で、しかも配信しながら登山中に発生した事故ということで、ネットでは「山を甘く見すぎ」「自己責任では?」と厳しい指摘が相次いでいる。

また、「配信に人を集めるためとはいえやりすぎ」「人気取りをしたかったんだろうな」と気持ちもわかるといったコメントも多く見られた。


関連記事:海岸で発見された人間の脚 サメに食われた男性のものと判明

■増える配信者の事故

日本ではあまり話題になっていないが、世界に目を向けると人気取りのため配信中に危険な行為を行う人も増えている。

しらべぇ既報でもスペインのユーチューバーが「煙突の上からパラシュートをつけて地上に向けて飛ぶ」というスタント撮影を試み、失敗して亡くなった事故を伝えている。

こうした事故は、配信者だけでなくインスタを始めとしたSNSでも発生しはじめている。入ってはいけない危険なエリアに侵入し、自撮りを撮ろうとして怪我や死亡する事故も起きている。

そういった事故を「Selfie death(自撮り死)」と呼ぶようだ。事故は水死や交通事故、高所からの落下が多く、死亡者の平均年齢は23歳で圧倒的に若者が多かった。

日本ではバイトテロのような不適切投稿が一時期目立っていたが、今後は危険エリアでの自撮りや配信者の事故を見る機会が増えてしまうかもしれない。

・合わせて読みたい→乗用車が数台に衝突後ガソリンスタンドに直撃 「運転者は60代以上に見えた」

(文/しらべぇ編集部・Aomi

富士山登山危険事故死
シェア ツイート 送る アプリで読む

編集部おすすめ


人気記事ランキング