『鴛鴦』を何と読む? 「〇〇夫婦」と言われるも毎年パートナーを変えていた
「おしどり夫婦」の語源となったオシドリは、1年ごとにパートナーを変える移り気な鳥だった。
正しく読めた人は約半数。オスの派手な羽の色が特徴的なあの鳥は、夫婦円満の象徴のように言われているが…。
■「鴛鴦」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「鴛鴦」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で53.7%の人が「おしどり」、46.3%の人が「おうむ」と読むと回答した。
「おしどり」と読む人は男女ともに53.7%。「おうむ」と読む人は、男女ともに46.3%という結果に。
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■正しくは「おしどり」
「鴛鴦」の正しい読み方は、「おしどり」。カモ目カモ科オシドリ属に分類される鳥類で、渓流、湖沼などに生息し、植物や昆虫、貝類などを食べて暮らしている。
繁殖期のオスは、メスから選ばれるために部位ごとに色が異なる非常にカラフルで特徴的な羽の色をしているが、繁殖期が終わると外敵に見つからないように地味な羽色へと変化するという。
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■オシドリは「おしどり夫婦」ではない?
カラフルな羽色でメスの気を引くことに成功し、晴れてつがいとなったオシドリ。産卵までの間はメスのそばに寄り添っているオスだが、メスが卵を産むと、一緒に育てることなく去っていき、翌年はまた別のパートナーを探すのだそう。
「おしどり夫婦」という言葉があることから、同じパートナーと生涯添い遂げるのかと思いきや、実際は毎年パートナーを変える移り気な鳥だったようだ。
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■「おうむ」の漢字は「鸚鵡」
「おうむ」は漢字で「鸚鵡」と書く。オウム目オウム科に属する21種の鳥の総称で、大型のオウムになると70年ほど生きるものもいるそうだ。ペットとして馴染みのあるオカメインコは寿命が20年ほどだという。
日本での歴史も古く、647年に新羅から献上されたという記録が残っているようだ。その後もたびたび輸入され、江戸時代には将軍や大名が飼育することもあり、見世物小屋などでもその姿が見られたという。
その知能の高さや寿命の長さから、日本ではコンパニオンバードとして親しまれているが、海外では、農作物や住居を荒らす害鳥として駆除の対象になることもあるそうだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)