白い紙が入っている理由を知る人は1割以下 「カニの高級感が増す気がしていた」
生のカニをおいしく食べるためには、食べる直前に一気に流水解凍するのがオススメだという。
カニ缶を開けると、そこにはお上品に白い紙に包まれたカニの身が…。ところで、この白い紙、いったい何のために入っているのだろうか。
■カニ缶に入っている白い紙の正体とは
Sirabee編集部が全国の10〜60代の男女739名を対象に実施した調査では、全体で8.5%の人が「カニ缶に白い紙が入っている理由を知っている」と回答した。
男女別に見ると、男性は13.1%、女性は4.0%という結果になっている。
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■白い紙があることで高級感が増す?
編集部が話を聞いた40代の男性は、「子供の頃からカニ缶は高いという印象があるせいか、あの白い紙があることでさらに高級感が増しているような気がしていました」と述べた。
高級感を演出するためだとは思っていないと笑いつつ、その本当の理由については全く見当がつかない様子だった。
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■カニの身の変色を防ぐ
カニ缶に入っている白い紙の正体、それは「パーチメント紙」というもので、カニの身の変色や型崩れを防ぐ役割を果たしている。
カニの身は、タンパク質に含まれる硫黄の成分が含まれており、容器の鉄分と結合することで硫化鉄が生成され、部分的に黒ずむことがある。この黒ずみを防ぐために缶の内側に塗装を施し、さらにパーチメント紙で包んでいるというわけだ。
こうした黒変は、エビやホタテなどの魚介類でも見られるが、衛生的に問題はないそうだ。
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■メラニンによって黒変することも
また、缶詰ではない生のカニも身が黒く変色してしまうことがある。腐ってしまったのではないかと慌てる人もいるだろうが、そもそもカニの身は黒変しやすいものだという。
カニの身に含まれているアミノ酸の一種チロシンが、カニの体液に含まれる酸化酵素チロシナーゼなどによって酸化し、メラニンが生成されたことにより黒く変色するのだ。変色してしまうと見栄えは悪いが、味に変化はなく体にも悪影響はないため、黒い部分も食べてしまって問題はないようだ。
黒変を防ぐには、ギリギリまで冷凍保存し、食べる直前に一気に流水解凍するのがオススメだ。放置しておく時間が長いほど黒変が進んでしまうため、「食べる直前」というのがポイントだ。解凍後すぐに食べきれない場合には、ボイルしてしまえば黒変が進むことはないという。
いずれにせよ、黒変しやすいカニの身を味も見た目もおいしくいただくには、ひと工夫が必要のようだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女739名 (有効回答数)