菅義偉氏が自民党新総裁に選出 16日には第99代総理大臣に
菅義偉官房長官が、新たな自民党総裁に選出。ポスト安倍として政権を継承していくことが決まった。
ポスト安倍を決める自民党総裁選挙が14日行われ、石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長を破り、菅義偉官房長官が新たな自民党党首に就任した。
菅氏は16日に召集される臨時国会の首班指名で、安倍晋三総理を継いで第99代目の総理大臣に就くことになる。
■総裁に決まって
投票された534票中、菅氏が377票 石破氏が68票 岸田氏が89票をそれぞれ獲得。
当初の予想に反し岸田氏の健闘があったが、大差をつけての当選となった。菅氏は当選の瞬間、キリッとした表情を見せたまま立ち上がり、四方に向けて頭を下げ、その後両手を上げて拍手に応えた。
挨拶のため壇に上がった菅氏は「総理、ありがとうございました。総理が病気のために道半ばにして退かれることになりました。新型コロナウイルス拡大の国難において、政治の空白は許されない。この危機を乗り越えて、国民が安心、安定する生活できるように、安倍総理が進めてきた取り組みを継承する。その使命が私にはあると認識している」と語った。
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■自民党の重鎮
秋田出身の71歳。これまで官房長官を3回、総務大臣、拉致問題担当大臣、内閣府特命担当大臣を歴任し、安倍総理の名参謀として政策に当たってきた。
総裁選では安倍政権の継承、さらには官房長官としての経験を生かすと主張。独自性が弱い部分もあったが、縦割り行政の打破などを改めて主張した上、秋田出身の叩き上げであるということをアピールし、国会議員票、都道府県連代表による地方票を順調に獲得した。
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■派閥間の圧力も
一方で、総裁選では菅氏を支援する細田派、麻生派、竹下派、二階派、石原派の5派閥による主導権争いが露呈。今後派閥間の難しい調整も必要となってくる。
8日に行われた党本部での共同記者会見では「人事は適材適所でやるもの。改革意欲のある人を、まず優先したい」と発言しており、5派閥のバランスをとりつつ行うだろう第一次菅政権の組閣づくりにも注目が集まる。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤星生)