コロナ禍で苦境にある“夜の街”を応援 玉袋筋太郎が語るスナックの魅力とは
全日本スナック連盟の「“夜の街”応援プロジェクト」が始動。会長の玉袋筋太郎にインタビューを実施して話を聞いた。
■お涙頂戴が目的ではない
―――売上がそこまで落ち込んだということは、常連さんもやっぱり来なくなってしまったということでしょうか?
玉袋:常連さんたちも「行きたい」って言ってくれてたんだけど、会社からもお達しがあったらしくて、ドンと来なくなっちゃったね。人って人情ってものがあるから、そういうときに行けなくなると、そのあとも行きづらくなっちゃうんだよ。
でも、自粛要請が解除になって、「カムバックサーモン」「恥ずかしながら帰って参りました」つって、また戻ってきてくれる人もいたんだけど、またこうなるとね。抑止することは大事なんだけど、他の大事なものも失っちゃうんじゃないかって思うんだよね。
―――先ほど感染防止対策の話をお聞かせいただいたのですが、玉さんのスナックはお店に入れる人数も少なくしているんですよね。
玉袋:集客は50%、30人入るところを15人までにしました。スナックに来るお客さんも選球眼じゃないけど、対策やってないから行きたくないな、って選ぶ時代になってる。ちゃんとやってるかどうかで、成績は変わってくると思いますよ。
俺は芸人で「いいじゃねえか」って気質だけど、うちがもし(感染予防対策を)やってなかったら、お客さんはもう来てないと思うよ。やってて、マイナス60%っていうのは最後のギリギリの線だろうね。
売上で一生懸命やってることがわかると思うから、数値で出したらいいと思いますよ。どの店もそれはもっと発信していってもいいかもしれないと思います。
勘違いしてほしくないのが、このプロジェクトはお涙頂戴じゃないんですよ。商売なんて波の荒れがあるところで、景気が底をつくことなんていくらでもある。行列ができていた有名ラーメン屋も潰れるしね。
ただ、今回のことで、底だと思っていたところより深い、未曾有の底があるってことがわかった。ダイオウイカを発見したくらいのことですよ。ダイオウイカが発見されたら嬉しいけど、こっちは大赤字だからね。
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■商いは人を喜ばせることだから
―――玉さんは緊急事態宣言中はどのようなことを考えられていましたか? 状況が状況だけに、ネガティブな方向にしか物事を考えられなくなった人も多いかと思います。
玉袋:落ちちゃうよね。俺も落ちた。タレントの仕事もガクッとなくなっちゃったしさ。考えてみたら、俺の芸能界の仕事って三密を仕事にしてたわけよ。それに気づかせてもらったから、最初はこの野郎、って思ってたけど、まずは感謝だね。
その密を取り返そうって気持ちになった。寝て起きてを繰り返していくうちに、目くじら立てることでもない、前向きにやるしかないよって。商売をやってる人は、その中でも笑っていこうっていう気質はあるんじゃないかな。
商いって、人を喜ばせることだから。そうじゃねえと、サービス業なんてできねえよ。だって、個人でやってるスナックのママだってさ、大儲けしたくてやってるわけじゃないもん。
自分の家族が食えて、子供たちが学校に行けたらって、身の丈にあってやってる商売で、お客さんに赤字覚悟で過剰なサービスもしちゃうんだよ。それが商売人だもんね。挫けられないよ。