「睡眠中、目が覚めて眠れない」対処法に愕然 誰もがやりがちな”NG行動”も…
寝ている途中で目が覚めてしまった。こんな時の対処法を専門家に聞いてみると…。
何にも代え難い至福のひと時である睡眠時間。そんな快適な時間を邪魔するのは、明け方近くの寒さ、スマホの通知音、そして突如襲い来る悪夢と相場が決まっている。
不本意ながら目が覚めてしまった際、再度寝付くのに苦労することも…。
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■寝られない時、やってはいけないこと
記者も時折、途中で目が覚めて寝付けないことがある。僭越ながら、そんな”寝付けない勢”を代表し、一般社団法人オルソスリープアカデミー理事長で、スリープコーチの矢野達人さんに対処法を聞いた。
矢野さんは、こういう時、時計を見てはいけないと指摘する。「時計を見ると『もう何時だ』と脳がはっきり認識し、焦ってしまいがちです。寝室で目に入るところに時計を置かないことも大切です」(矢野さん)。
時計を見た後のことは記者も経験がある。目が覚めて時計を見て、「まだ2時か。起きるのは7時だから寝なきゃ」と思って目をつぶる。なかなか寝付けず、再び時間を確認して「もう3時だ…。早く寝ないと」と焦る──。
こうした”負のループ”に陥らないよう、時間を意識しないようにしたい。ついやりがちなスマホいじりもNGだという。
「SNSやYouTubeは中毒性のあるものが多く、見始めるとやめられなくなりがちです。寝付けない時だけでなく、寝る30分前は控えるようにしましょう」(前出・矢野さん)。
誤解のないよう補足しておくと、SNSやYouTubeそのものが悪いのではなく、寝る前や寝付けない時に見るのは避けたほうがいいということだ。
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■「寝付けない時は布団から出る」
では、寝付けない時はどうすればいいのだろうか。この疑問をぶつけたところ、前出の矢野さんから「布団から出る」という驚きの答えが返ってきた。
「体感で15分以上眠れない時間が続いたら、布団から出ましょう。脳は場所とセットで記憶します。例えば、『布団=スマホでYou Tubeを見る場所』と認識してしまうと、布団に入ったらスマホをいじらないと落ち着かなくなってしまいます。夜、布団で眠れない時間が長くなり、『布団は寝られない場所』と脳が記憶してしまうと、自律神経のバランスが乱れます」(前出・矢野さん)。脳が誤った認識をしないよう、一度布団から離れて別の場所に移動することが大切なのだ。
ただ、布団から出ても、先述した理由からスマホをいじってしまっては意味がない。場所を変えてするべきことは…。
「読書をしましょう。読む本は、続きが気になる漫画ではなく、哲学書のような少し難しいものがいいです。時間を意識せず、眠れそうだと思ったら布団に戻りましょう。呼吸瞑想もおすすめです。雑念を抱かず、息を吸う時と吐く時に意識を全集中します。できればリビングなど別の場所に移動することを推奨しますが、部屋が狭いのであれば頭と足の向きを逆にしたり、布団で座りながら本を読むなど体勢を変えるだけでもいい。寝転んだ時に見える光景や体勢を変えることでも、間違った脳のインプットを軽減できます」(前出・矢野さん)。
意地でも寝ようと布団に居続けるのではなく、場所や体勢を変えて眠く感じるのを待つのが大切ということだ。
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■それでも眠れない時は…
万が一、これらを行って2時間以上寝られない場合、2つの原因が想定されるという。
「1つは睡眠欲求が低いためです。昼寝をしすぎていないかなど、思い当たる点がないか確認しましょう。2つ目は、眠くなってから目が覚めるまでのリズムがずれており、途中で起きた時間が眠れない時間帯になっている可能性があります。睡眠相後退症候群も考えられるので、こうした状態が週に3回以上あるのであれば、専門機関で治療しましょう」(前出・矢野さん)。
仕事や学校、人間関係等、何かとストレスの多い現代社会を生きる上で睡眠は必須だ。途中で目が覚めて寝付けない時は、今回紹介した方法をぜひ試してほしい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人 取材協力/一般社団法人オルソスリープアカデミー理事長・矢野達人さん)