創業110年の蔵を引き継ぎ若い蔵人も育てる 百貨店でも好評な新潟・DHC酒造の挑戦

化粧品ブランドとして有名なDHCだが、新潟の老舗酒蔵も引き継いでいる。


 

■首都圏の百貨店などでも好評

DHC酒造

キリッとした淡麗辛口ながら、穏やかな香りと旨みをバランスよく表現。すっときれいに引いていく後味が、料理を引き立てる。この『悠天 純米吟醸』、市場での評価はどうだったのか。

「首都圏の百貨店や高級スーパーにも置いてもらいましたが、反響は良好でした。ボトルのデザインも目を引いたようです」


確かに、流麗な筆文字のラベルをまとったエレガントなデザイン。質感、存在感のある雰囲気に思わず手が伸びる。DHC酒造の新しい開発商品は、蔵の未来を象徴するかのように思える。


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■地酒が愛される文化に応える

DHC酒造

製造割合は特定名称酒が90%で普通酒が10%。出荷先は地元・県内が70%。特定名称酒が圧倒的多数なのに、出荷比率は地元県内が多い。

「普通酒は『朝日晴』があるだけ。大正期に発売した地元向けの晩酌酒ですが、お陰さまで長年のファンに支えられています。なにしろここには、地酒を愛する文化が根付いていますから。


ですから、普通酒に限らず地元に美味しく飲んでいただけることが大事。原料をいただいている地元にこそ、いい品質のものを提供したいと考えているんです」


使う酒米は「五百万石」と「越淡麗」が主体。「越淡麗」は近くの農家で栽培してもらっているという。さらに、造りで大事にしているのは地元の米に合った酒造りとか。


「一般に五百万石だけだと酒はスッキリしすぎる傾向があります。そこで新潟に合った膨らみのある味わいを出すために、開発された品酒が越淡麗です。


当社では五百万石と越淡麗をうまく使い分けて、あるいは掛け合わせて、辛口から甘口までを造っています。越淡麗は酸味がきいた酒質になるので、後味はスッキリになりますね」


地元で原料を調達できるからこその強み。使用米に確かな信頼感がある。

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■人力は人の手が必要な部分に傾注

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