ドラマ『ケーキの切れない非行少年たち』放送 原作はシリーズ累計150万部ベストセラー

6月20日よる8時放送のドラマ 『ケーキの切れない非行少年たち』。いま社会が向き合うべき“見えない問題”を描いたベストセラーが実写化される。

2023/04/20 15:00


ケーキの切れない非行少年たち

6月20日よる8時〜9時39分に放送される 『ケーキの切れない非行少年たち』(NHK BS1)。いま社会が向き合うべき“見えない問題”を、ドキュメンタリーを交えて描くシリーズ累計150万部のベストセラーがドラマ化される。


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■いま社会が向き合うべき“見えない問題”

児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務してきた宮口幸治氏が原作の同ドラマ。自身の経験を元に描かれた『ケーキの切れない非行少年たち』はシリーズ累計150万部のベストセラーとなった。今回この作品を、少年院のドキュメンタリー取材なども交えてはじめてドラマ化される。

会社で「“できないヤツ”とバカにしている人がいるのでは?」、学校で「“あいつは空気を読めない”と安易に除け者にしている人はいないか?」 その“できない”、“空気を読めない”には理由があるのかもしれない。

いま社会が向き合うべき“見えない問題”を描いたドキュメンタリードラマだ。


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■ケーキの形のいびつさに驚愕した体験

原作者の宮口氏からコメントが届いた。

宮口氏:今から14年前、目の前の非行少年たちが切ったケーキの形のいびつさに驚愕した体験が、ときを経て書籍となり、コミックとなりそしてこのたびドラマになりました。


家庭や学校で見過ごされてきた、困っている子どもたち・少年たちの存在。少年院で勤務し始めてから彼らへの危機感をずっともってきましたが、これだけ多くの方々に共感していただけましたことは、それが大きく間違っていなかったことを再認識させていただきました。


ドラマを通して、こういった少年たちが実在すること、犯罪に至った人たちに対して憎しみ以外の観点でもみる必要があること、今なお学校で気づかれていない、困っている子どもたちがいること。これらを感じていただければうれしく思います。


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■「みんなちがってみんないい」はまだ遠い

脚本家の山口智之氏からコメントを紹介する。

山口氏:本作に携わる中で、境界知能を持つ人について「自分の周りにはいなかったと思う」という反応に少なからず出会った。しかし人口の約14%という数字を見れば、それはあり得ないとわかる。当事者が抱えるハンディを別の言葉で言い換え、見過ごしたり、ときには虐げたりしてきたはずだ。


「みんなちがってみんないい」のは素晴らしい世界だが、今はまだ遠い。「違い」のすべてを肯定しうるのは親くらいのものではないか。それが現実だと思う。だから今回、親と子が手を取り合ってできた小さな輪を少しだけ広げるような話を書いた。


輪に入ろうとする側にも、手を解いて招き入れる側にも、とても勇気がいる。その勇気を持ちたい、持って欲しいと思ったからだ。その先に、まだ見ぬ素晴らしい世界があると信じて。


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■「楽しくてしょうがない!」

ケーキの切れない非行少年たち

主演の小林桃子、精神科医を演じた平岡祐太、母親役の工藤夕貴からのコメントがこちら。

小林:今回初主演ということで、最初は凄くうれしい気持ちでしたが、だんだんと不安や緊張で胸がいっぱいになりました。


しかし撮影が始まると、監督やスタッフの方々、共演者の方々の温かさに触れ、何度も助けていただき、恵として最後まで頑張ることができました。


ある日、監督から「わからない所はなんでも相談してね」と声を掛けて下さり、そのお言葉にとても救われたことを覚えています。私にとっては、想像した以上に大変で、ジェットコースターのように目まぐるしい日々でしたが、どんなときも『楽しくてしょうがない!』という気持ちで溢れていました。


このチームの皆さんと一緒にこのドラマをやり遂げることが出来て心から幸せに思います。周りの人たちからの愛とともに成長していく恵をぜひご覧いただけたらうれしいです!

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