ジャニーズ性加害問題、ファンが明かす悲痛な思い　「タレントの努力まで否定しないで」

波紋を呼ぶジャニーズ性加害問題。ファンは複雑な心境を口にして…。

2023/09/09 04:15

7日、ジャニーズ事務所が創業者・ジャニー喜多川氏の性加害問題に関する記者会見を実施。事務所として初めて創業者による性加害の事実を認め、大きな注目を集めた。

そんな中、ジャニーズファンは、現在の心境を口にして…。

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■ジャニー氏の性加害にファンは…

今回、取材に応じてくれたのは30代女性のAさん。学生時代からジャニーズが好きで、嵐の大ファンだという。3月にイギリスBBCが特集したのを機に連日、ジャニー氏による性加害が報じられ、事務所が事実を認めた。ジャニーズファンとしてどう思うか聞いた。

Aさんは、「ジャニーさんの性加害は、以前からネットを見てなんとなく知っていました。でも、テレビでタレントが楽しそうにジャニーさんのエピソードを話すのを聞くと、信じられなかった。私の中では、みんなから愛される“ちょっと天然なおじいちゃん”というイメージだったので、ショックでした」と、困惑した表情を浮かべる。

■「私の人生にはジャニーズが…」

テレビで披露される「ジャニーさんトーク」とのギャップが大きかったのだろう。ただ、Aさんによれば、今回の件を受けてもジャニーズタレントを応援する気持ちは変わらないという。

「小学生の時はSMAP、V6、中学生の時はNEWS、KAT-TUN、高校生の時は嵐…と、学生時代はいつもジャニーズの出るドラマや音楽番組を見ていました。彼らの曲も大好きで、今も毎日のように聞いています。特に、嵐の曲は高校受験に向かう時や学校で嫌なことがあった時に聞いて、元気をもらっていたので感謝しかありません。私の人生にはいつもジャニーズがいましたね」（Aさん）。

長年、ジャニーズに支えられてきたAさんの揺るぎない思いが窺える。

■ジャニーズ記者会見への思い

ジャニーズが好きな気持ちは変わらないものの、7日の記者会見を見てジャニーズ事務所に感じたことはあったようだ。

Aさんは、「正直、『なんでもっと早く認めなかったの？』と思いました。春ごろから騒がれていたのに、今まで事務所からはっきりした説明はありませんでした。この間もタレントは不安な気持ちを隠して、テレビで笑顔を見せ、ライブもやって一生懸命仕事していたと思います。それなのに、ジャニーズ事務所は半年近く会見を開かなかった。この対応には腹が立ちます」と、厳しい表情を浮かべる。

張本人であるジャニー氏が亡くなっており、事務所が設置した「再発防止特別チーム」と何度も協議を重ねるなど、事実確認に時間を要したのかもしれないが、やはり対応が遅かった印象は拭えない。

■「タレントの努力まで否定しないで」

事務所が性加害を認めたことを受け、ジャニーズタレントを起用していた企業は厳しい見方を示している。

7日、東京海上日動火災保険はジャニーズ事務所との広告契約解除を検討していることを明かし、嵐・松本潤や櫻井翔らを起用していた日本航空も、「適切な対応が取られるまでの間、広告への起用を見送る」と表明した。

ジャニーズタレントの仕事にも影響が出始めていることに対して、Aさんはこう話す。「これまでタレントが積み重ねてきた努力が否定されたり、批判されてしまうのでしょうか…。色々な意見がありますが、私はタレントに罪はないと考えています。ジャニーズだからといって、白い目で見られるような空気にはなってほしくありません」（Aさん）。

ジャニーズタレントは、応援してくれるファンによって成り立っている。そのことは、他ならぬジャニー氏もよく理解していたはず。被害者はもちろん、ファンの思いも踏みにじった罪はあまりにも重い。