競馬場ゴミ箱に捨てられた物体、驚きの光景に目を疑う　「オタクの本気」に称賛の嵐

海外のスタジアムで日本人サポーターが客席のゴミを拾い集めるのは、もはや一種の「様式美」として世界中に認知されている。その一方、日本国内では平気でゴミをポイ捨てする人物や、モラルない投棄が散見され、日本人の「モラル神話」に疑問を覚えた経験はないだろうか。

しかし現在、X（旧・ツイッター）上では、とある競馬場で目撃された「ゴミ箱の状態」に、称賛の声が寄せられているのだ。

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■競馬場のゴミ箱、その中身に目を疑う…

今回注目したいのは、北海道帯広市が主催するばんえい競馬の「ばんえい十勝」公式アカウントが、23日に投稿したポスト。

「ウマ娘ファンの皆様のゴミの捨て方が、美しすぎる…敬服」と綴られた投稿には、ポリ容器のゴミ箱の写った写真が添えられている。「競馬＝ギャンブル」と認識している人の中には、「競馬場のゴミ箱」と聞いて、混沌と散乱をイメージした人もいることだろう。

しかし、添えられた画像を見ると…そこには、空のプラカップが綺麗に積み重なった、美しすぎるゴミ箱が確認できたのだった。

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■「こういうオタクでありたい」

あまりにも秩序だった光景は多くの人々に感動を与えており、前出のポストは投稿から3日足らずで6,000件以上ものリポストを記録。

他のXユーザーからは「綺麗すぎてびっくりした」「ゴミ箱とは思えない綺麗さ…」「ここまで綺麗に積み重なってると、続けたくなるよね」「ウマ娘ファン、めっちゃ民度高いやん」「こういうオタクでありたい」など、称賛の声が多数寄せられていた。

そこで今回は話題のゴミ箱の詳細をめぐり、「ばんえい十勝」に詳しい話を聞いてみることに。すると、驚きの舞台裏が明らかになったのだ…。

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■ゴミ箱の「交換回数」に驚き

件の写真が撮影されたのは「帯広競馬場」内部で、時刻は23日の18時ごろのこと。

同日から24日にかけては「ウマ娘 プリティーダービー×ばんえい十勝コラボイベント」が開催されており、『ウマ娘 プリティーダービー』の限定ドリンクを販売する「アニメイトカフェ出張版」として出店した店舗のゴミ箱で、こちらの光景が見られたのだ。

発見時の様子について、ばんえい十勝・広報担当者は「他のスタッフから『すごいことになっている』と聞き、見にいきました」「帯広競馬場では様々なイベントを実施しており、ゴミ箱を設置することが多々あるのですが、一日に何回もお取り換えいたします。しかし今回は、一度も取り換えなかったと聞きました。私も、見たことのない美しさに驚きました」と振り返っている。

なお、24日には6,000人を超す来場客があり、23日もかなりの数になったことが推測される。それだけに、ゴミ箱を取り替える必要がないほど清潔さが保たれていたという事実に、驚きを禁じ得ない…。

今回初めて「ばんえい競馬」を耳にした人もいるかと思うが、こちらは大型馬が鉄そりを曳く、世界で唯一の競馬。走る馬は通常のサラブレッドとは種が異なる大型馬で、体重は平均1トンもあるというから、その迫力は圧巻である。

ばんえい十勝・広報は「開拓時代の北海道で馬は、山から木を運んだり、抜根したり、田畑を耕すなど、トラクター代わりの動力として活躍してきた歴史があります」「こうした馬の『力比べ』がルーツにあり、速さだけでなく力強さが必要とされる競馬です。体は筋骨隆々でたくましく、しかし瞳は穏やかで愛らしい表情の馬が多く、レースはもちろん、馬のこうした魅力にひかれるファンの方も多いのが特徴です」と、その見どころについて力説してくれた。

もちろん今回の『ウマ娘』コラボの他にも、ばんえい十勝では様々なイベントを実施している。

来る10月1日には「とかちばん馬まつり」が開催され、本走路を人間が（イベント用）ソリを曳いて走る名物イベント「人間ばん馬」が行なわれる。ステージやこども縁日、グルメなども充実した、帯広競馬場を代表するイベントだという。

21、22日には十勝管内外のグルメが勢揃いする「守勢クラブ感謝祭」が開催されるように、十勝はばんえい競馬の他にも農業、畜産業、海産業が盛んな「グルメ大国」である。

これらに加え、今回のポスト投稿で「ゴミ捨てに対する美意識の高さ」という新たな魅力が判明した十勝。同地を訪れる際は、ぜひ帯広競馬場にも足を運んでほしい。