「理想の社長」対決!秀吉と家康、カリスマ上司はどちら?
しらべぇでは以前、「織田信長と坂本龍馬のどちらが理想の社長か?」という調査を行った。
日本史にとって、この両者は最大級の英雄である。もし彼らが現代によみがえり企業を率いるとしたら、きっと素晴らしい手腕を発揮してくれるだろうと考える日本人は多い。
だが、日本史の英雄はなにも信長と龍馬だけではない。信長亡き後の日本を率いた二巨頭、豊臣秀吉と徳川家康もまた、人気のある歴史人物である。
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■「上昇」と「安定」の対決
豊臣秀吉は名もなき貧農の生まれながら、己の才覚だけで出世を重ねついに天下を取った男。まさに日本史上最大のサクセス・ストーリーの体現者で、また強大な財力を背にしていたことから「上昇・拡大志向の政治家」と見なされる向きがある。
一方、徳川家康は2世紀半存続する江戸幕府を創設した人物。秀吉ほどの派手さはないが、堅実さと熟考が武器の「安定志向の政治家」という印象が強い。
現代日本人が「理想の社長」と見なすのは、どちらだろうか?
調査の結果、7割弱の人々が「徳川家康が理想の社長」と答えた。かなり圧倒的な差のついた調査である。
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■大阪府民はこう答えた
徳川家康は、大阪では嫌われているという噂がある。2度に渡る「大坂の陣」で豊臣家を完全に滅亡させた家康だが、地元の人は「豊臣秀頼は隠し通路を使って生き延びた」というアナザーストーリーを後世に伝えてきた。
要はそれだけ豊臣が贔屓されていたということだが、その心情は調査結果にも出ているのだろうか?
意外なことに、「理想の社長は秀吉」と答えた大阪府民は3分の1強に過ぎなかった。全国平均と大差ない数字だ。
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■強固な基礎を作った人物
これはやはり、265年もの長きに渡る政権を築いた家康への評価ではないか。単独政権がこれほど長く存続する例は、世界近世史を見てもあまりない。たとえば明治新政府が樹立した1868年から今年2016年までは、まだ150年も経っていないのだ。
しかも徳川幕府は、一度として対外戦争を起こさなかった。鄭成功の援軍要請を受けて大陸へ出兵を検討するということはあったが、それも最終的には計画のままで終わった。
同時代のヨーロッパが戦争や内紛を繰り返している事実を見ると、家康の築いた基礎がいかに盤石だったかということがわかる。現代日本人は、こうした「地味だが芯の太い上司」に憧れているのかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年3月18日~2016年3月22日
対象:全国20代~60代の男女1352名