支援学校教諭が同僚の財布から現金抜き取り パチンコや競艇で借金も…
男性教諭が同僚教諭の財布などから現金を抜き取っていたわけとは…
■ギャンブル等依存症は病気
今回の教諭は、ギャンブルで借金を重ねていたため、ギャンブル等依存症の可能性も考えられる。ギャンブル等依存症の現状と対策について、厚生労働省障害保健課依存症対策推進室に聞いた。国では、ギャンブル等依存症対策推進基本計画を2019年4月19日に策定。
これは閣議決定されて、現在計画を実行している最中だという。まずギャンブル等依存症は、病気であるとの認識が必要だとのこと。そして、ギャンブル等依存症は、早期の支援や適切な治療により、回復等が十分可能である。
しかし医療機関及び相談支援体制が乏しかったり、治療を行っている医療機関や相談支援機関、自助グループ等の支援に関する情報を得にくかったりするなどの理由により、ギャンブル等依存症である患者等が必要な治療及び支援を受けられてい ない現状がある。
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■成人の0.8%がその疑い
2017年度に、国立研究開発法人日本医療研究開発機構は、国内のギャンブル等依存についての疫学調査を行った。 同調査では、調査対象者の過去1年以内のギャンブル等の経験の評価結果から、「ギ ャンブル等依存が疑われる者」の割合を、成人の0.8%と推計。
さらに、ギャンブル等依存症は多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の問題を引き起こしている。
具体的な対策として、ギャンブル等依存症患者が、インターネットで簡単に馬券や車券を買えないような仕組みづくり、そして、パチンコ・パチスロ店へATM(現金自動預け払い機)を置かないようにする取り組みなどを行っている。
厚労省担当者は、取材に対して、
「ギャンブル等依存症患者に対しての取り組みを、国として本格的に始めたばかりだが、やれる対策をコツコツと推し進めていく。全国各地に、治療が出来る医療機関も徐々に増やしていくつもりだ」
と話した。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)