ロシアによるウクライナ侵攻から半年 プーチンが強気の姿勢を貫く理由は…

欧米はロシアに対して一斉に経済制裁を強化した。それでもプーチンが何もなかったような顔で強気の姿勢を貫ける理由は…。

2022/08/28 14:30



 

■多くの国は非難・制裁していない

プーチンが強気の姿勢を貫けるには理由がある。しかもそれは時間が経過するごとに明るみになっている。じつは、欧米日本以外の多くの国はロシアを非難、制裁していないのだ。

特に、欧米と対立する中国、ロシアと伝統的友好関係にあるインドなどの大国は、安価なロシア産エネルギーを重視し、経済的にロシアとの関係を深めている。

また、東南アジアや中東、アフリカの国々も欧米に追従せず、ロシアを非難せず、制裁を実施してない。こういった地域の多くの中小国は、米国や中国、ロシアなどによる大国間対立に巻き込まれることを強く警戒し、自国の国益を第一に考え行動している。


関連記事:太田光&杉村太蔵、ウクライナ側に立つムードに異論 「徹底的に中立で」

 

■さらにエスカレートする恐れも

このような情勢に、プーチンは喜んでいるはずだ。欧米から制裁を受けても、中国やインドなど多くの抜け道を既に発見できている。

非欧米的な世界が今後ますます強くなれば、プーチンによる行動はさらにエスカレートする恐れがあろう。既に多くの国際政治学者の中でも、欧米中心の世界は終わったという見解は根強い。ロシアによるウクライナ侵攻から半年たち、我々はそれを強く認識する必要があろう。

・合わせて読みたい→デーブ・スペクター、プーチン大統領演説に痛烈皮肉 「民間ならコンプラ問題」

(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中

ルポ プーチンの戦争 ──「皇帝」はなぜウクライナを狙ったのか (筑摩選書)【Amazonでチェック】

欧米話題ロシアウラジーミル・プーチンウクライナウクライナ侵攻経済制裁
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング