7割以上の人が正しく読めた『樹懶』 アノのんびりした動作には理由があった

『樹懶』。木の上で怠けている動物というと、頭にはアレしか浮かばないが…。

2023/04/04 06:30


なまけもの

難読漢字で表されているのは、その特徴的なゆっくりとした動作だった。



 

■「樹懶」は何と読む?

しらべぇ編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「樹懶」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で72.8%の人が「なまけもの」、27.3%の人が「ばく」と読むと回答した。

なまけもの

「なまけもの」と読む人は男性が74.6%で女性が70.8%。「ばく」と読む人は、男性が25.4%、女性は29.2%という結果に。


関連記事:『獺』は何と読む? 約半数が間違えたのはよく似た姿のアノ動物だった

 

■正しくは「なまけもの」

「樹懶」の正しい読み方は、「なまけもの」。哺乳綱有毛目ナマケモノ亜目の総称で、そのゆっくりとした動作から「怠け者=なまけもの」という呼び名になったと言われている。

「懶」という漢字は音読みだと「ラン」、訓読みだと「おこた(る)・ものう(い)・ものぐさ(い)」で、訓読みの通り、おこたる・怠ける、ものうい・気怠いという意味を持つ。


関連記事:恐ろしく速い動作を目撃したとき… 日本人の1割超が「あの台詞」口にしていた

 

■ゆっくりとした動作で代謝を抑えている

「なまけもの」は哺乳類でありながら変温動物という珍しい生き物だ。わずかな食料でも生きていくことができるように、外気に合わせて体温を変化させることで代謝を抑え、さらに、ゆっくりとした動作で基礎代謝を抑えているのだそう。

あのゆっくりとした動きのお陰で1日わずか10g程度の植物でも生き延びることができるのだと知ると、「なまけもの」という名で呼ばれているのが気の毒に思えてくる。


関連記事:『河馬』って何と読む? 8割以上の人が正解するも“あの動物”と間違えている人も…

 

■「ばく」の漢字は「獏」

「ばく」は「獏(貘)」と書く。奇蹄目に含まれるバク科の構成種の総称で、現生種はすべてバク属に分類される。また、中国から日本へ伝わった、人の夢を喰って生きると言われる幻獣の名も「獏」だ。

幻獣の獏は「鼻がゾウ、目はサイ、尾はウシ、足はトラで、体形はクマに似ている」と言われており、「ばく」の口先がゾウのように長い姿から幻獣の獏を連想し、その名を当てたと考えられている。

・合わせて読みたい→『河馬』って何と読む? 8割以上の人が正解するも“あの動物”と間違えている人も…

(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年2月17日~2023年2月20日
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)

Amazonタイムセール&キャンペーンをチェック!

調査話題ナマケモノハグ難読漢字樹懶
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング