廃校の小学校、教室でミニ四駆ができる「大人の秘密基地」に激変 最高の設備に感動…

廃校になった学校が複合宿泊施設「イイトコ」に。ミニ四駆、プラモデル、ゴルフ、麻雀が楽しめてるため、ネットで称賛の声が続出している。

2023/11/11 04:15


近年、少子化の影響で廃校になる学校は少なくない。広い敷地を生かし、教育施設や福祉施設として利用する動きが進んでいる。

福島県の廃校になったある小学校は、ミニ四駆、ゴルフ、麻雀などが楽しめる「大人の秘密基地」に生まれ変わって…。

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■廃校になった小学校の姿に驚き…

9月下旬、あるX(旧ツイッター)ユーザーのポストに注目が集まった。内容としては、かつて小学校だった複合施設に泊まったところ、娯楽設備が充実していて満喫できたというもの。

イイトコ

イイトコ

巨大なミニ四駆コース、『機動戦士ガンダム』のプラモデルがズラリと並び、元体育館だったスペースを自由に使えるなど、あらゆる設備を備えていたという。調べたところ、この施設は福島県小野町にある複合施設「イイトコ」であることが判明。

イイトコ

2020年に閉校した飯豊小学校の校舎をリフォームし、22年から宿泊可能な複合施設として営業を始めた。施設には、オンラインゲームが楽しめるeスポーツルーム、全長300メートルのミニ四駆室、VR技術を駆使したゴルフシュミレータ室、動画を制作・配信できるライブ配信室などの設備を備えている。


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■ネットでも魅了される人続出

廃校になった学校は、教育施設や福祉施設など、どちからかいうと仕事目的で活用されるのが一般的。その点、「イイトコ」は子供から大人まで遊べる施設になっている。

充実した設備は、ネット上でも話題に。「無限に体育館使いたい」「夜中に校舎探検とかできたりして」「校舎内で24時間鬼ごっこできるやん」「ミニ四駆とガンプラあるの熱すぎ」など、魅了される人が続出している。

件の施設はいかにして生まれたのか。「イイトコ」に取材したところ、開発者の遊び心あふれた思いが明らかになったのだ…。


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■リニューアルに至った経緯

今回取材に応じてくれたのは、「イイトコ」の開発に携わり、合同会社LinkTOHOKUに勤める鵜沼(うぬま)誠さん。鵜沼さんは、自転車レースなどスポーツイベントを企画・運営する会社の代表で、過去に小野町で自転車レースを開催した縁で町と関わりがあった。

廃校のリニューアルに関わった経緯に関して、鵜沼さんは、「3年ほど前、小野町の5校あった小学校が統廃合して1校になりました。その際、地元の商工会長から『小学校の場所を自由に使っていいから、何か町が盛り上がることをやってほしい』と言われたんです。具体的に何をするかは決まっておらず、漠然とスタートしました」と振り返る。

広大な敷地を生かし、何か一つに特化した施設にしたいと考えたそうだ。鵜沼さんは、「子供の頃、秘密基地を作って遊んだのを思い出し、『大人の秘密基地』にしようと決めました。教室だった場所は30~40人入れますし、ひと部屋約60平米あります。田舎で移動するのは大変なので、遊び・食事・宿泊が一つの場所で完結できるようにしました」と話す。

イイトコ

イイトコ

外観は小学校のままだが、中はリフォームされていて、ビジネスホテルのようになっている。「夜の学校」に怖いイメージを抱きがちだが、教室やトイレもきれいに整備されているので、安心して泊まれるだろう。


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■校長室が麻雀部屋に… 開発者のこだわり

イイトコ

施設には楽器等の設備も揃えており、夏休み期間は県外から訪れた大学生がサークルの合宿で利用することも多いそう。夜通しでミニ四駆、校庭で花火、体育館でバスケットボールなど、自由に遊ぶことが可能。

自由度の高さもこの施設の魅力だろう。なぜ、これほど自由に利用できるのか。

鵜沼さんは、「私がルールに縛られるのが苦手なので、公序良俗に反するようなことを除けば、自由に遊んでいただけます。一般的に、学校をリニューアルするとなると、役所がお金を出して管理するため、市の方針に従う必要があります。ですが、『イイトコ』は、建てるお金をすべてこちらで用意したので、町からは一切お金をいただいていません。だからこそ、いい意味で好き勝手にできるんですよ」と笑顔を見せる。

ちなみに、建物のリフォーム代や備品購入費等で1億円近くかかったそう。鵜沼さんの「大人の秘密基地」にかける情熱が窺える。

イイトコ

リフォームの際、こだわった点を尋ねたところ、鵜沼さんからは「反骨精神ですね。改装しているので面影はありませんが、職員室だったところをeスポーツ部屋に、校長室だったところを麻雀やお酒が飲める場所にしています(笑)」という笑顔のコメントが寄せられたのが印象的だった。

本来、学校にミニ四駆やゲームを持ち込むのはご法度。元学校だった場所で、そうした遊びができるところに、開発者の遊び心を感じる。

2023年も残り1ヶ月となり、何かと忙しくなる時期。仕事で疲れきった際、「イイトコ」で遊べば気分もリフレッシュできるかもしれない。


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■執筆者プロフィール

斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。

某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。

チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。

今期の推しは、『コタツがない家』(日本テレビ系)、『いちばんすきな花』(フジテレビ系)、『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系)。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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