バレンタインデー、家族で人気チョコを「まとめ買い」… 一番得をしたのは誰だったのか?

【得する経済学】この時期、我が家では恒例の家庭内義理チョコのイベントが起こります。しかし、「花見酒」経済と同じでおかしな出来事が起きたのです…。

2024/02/11 05:00


バレンタインチョコ

「今年のバレンタインデーは何が欲しい?」とうちの家内。

「ロイズ石垣島の黒糖チョコレートが欲しいなぁ」というのが私の返事。

バレンタインデーのチョコを巡るエピソードですが、今回の話はちょっとしたクイズになっています。最後までお楽しみくださいね。

【関連記事】鈴木貴博氏連載『得する経済学』バックナンバー



 

■バレンタインデー、沖縄のチョコは送料がかさむ

冒頭の会話はつい一昨日のわが家でのやりとり。バレンタインデーの家庭内義理チョコをリクエストしたシーンです。

昨年沖縄に旅行した際に初めて食べて以来、私はこの黒糖チョコレートの大ファンです。明治ミルクチョコレートのひとくちサイズと同じ120g入りの商品で、ひとくちサイズの黒糖チョコレートが32個入っています。これが沖縄の黒砂糖の風味で本土では味わったことのないチョコに仕上がっているのです。

この商品、沖縄のお店で買うと一箱810円ですが、東京からインターネット通販で取り寄せるとどうしても高くなります。ロイズ石垣島の黒糖チョコレートの場合、アマゾンプライムの価格は一箱1,650円。これは沖縄のお菓子あるあるなのですが、沖縄から本土への運賃が高いのでどうしても販売価格が高くなってしまうのです。


関連記事:スーパーに潜む「ステルス値上げ」「ステルスお得」商品 その判断基準は…

 

■でも美味しいので結局たくさん注文することに

家内がスマホで調べたところ、アマゾンでは1つではなくお得な2つセットも売っていて、その値段は2,600円です。あくまで想像ですが、商品価格に含まれている運賃が800円ぐらいだとして、1つでも2つでも運賃は同じだと考えたなら、2個セットはだいたいこんな値段になりますよね。

「お得だしプレゼントは2個がいいなぁ」と家内の発見に便乗したようにわたしがリクエストしたところ、

「いいなあ」と言い出したのがうちの娘です。このチョコが美味しいことをよく知っているのです。

それで家内も欲しくなったご様子。娘の分と家内の分を1個ずつ追加したことで、結局、2個入りを2セット注文することに決まったのでした。合計4個で支払額は5,200円です。


関連記事:【鈴木貴博連載】まさかの失格… 熟読したはずだった割引キャンペーンの「条件見落とし事件」とは

 

■不思議な計算式。自分の分は2箱がたった1,000円?

さて、話がややこしくなるのはここからです。我が家の場合、アマゾンプライム会員になっているのが私なので、注文は私がパソコンでします。

それであらためて検索ページを開いたところ、私の目にとまったのが6個セットの値段でした。というのも6個セットなら6,200円とさらに安いのです。こっそり頭の中で計算してみました。

「ええと、家内が2個セット2つの代金として、あとで5,200円を払ってくれるよなぁ。それで自分が6個セットを6,200円で注文して、到着したら家内に4個あげるとするよね。手元に残った2個は1,000円で買えたことになるよな」

そう計算をしながら、わたしの顔面は「ひっひっひ」という笑い声が口から出そうなくらいの笑顔になってきました。

「めちゃお得じゃないか。ようしポチっと」と口には出しませんでしたが、わたしは6個入りを注文することになったのです。

さて、この悪魔のようなお得計算の結果、得をしたのは私だと読者の皆さんは思うかもしれません。…でも世の中、チョコのように甘くはできていないものです。

鈴木貴博新著『「AIクソ上司」の脅威 2030年、日本企業の序列がひっくり返る』【amazon】

次ページ
■クイズ「本当に得をしたのは誰でしょう?」
チョコレート沖縄バレンタインデーロイズ鈴木貴博得する経済学
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング