W杯代表メンバー23人が決定 サッカーファンが失望するワケとは?
日本サッカー協会は31日、ロシア・ワールドカップに臨む日本代表メンバー23名を発表した。
日本サッカー協会は31日、ロシア・ワールドカップに臨む日本代表メンバー23名を発表した。サプライズ選出もなく無難すぎるとも言える人選に、サッカーファンからは諦めにも似た失望の声が多く聞かれた。
■「ビッグ3」順当選出も若手が落選
発表された代表メンバーは以下の通り。あまりサッカーになじみがない人には知らない名前がほとんどだろう。それでも、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司のいわゆる「ビッグ3」は順当に選ばれた。
<GK>
川島永嗣(メス/フランス)
東口順昭(ガンバ大阪)
中村航輔(柏レイソル)
<DF>
長友佑都(ガラタサライ/トルコ)
槙野智章(浦和レッズ)
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
酒井宏樹(マルセイユ/フランス)
酒井高徳(ハンブルガーSV/ドイツ)
昌子源(鹿島アントラーズ)
遠藤航(浦和レッズ)
植田直通(鹿島アントラーズ)
<MF>
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
本田圭佑(パチューカ/メキシコ)
乾貴士(エイバル/スペイン)
香川真司(ドルトムント/ドイツ)
山口蛍(セレッソ大阪)
原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ)
宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)
柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)
大島僚太(川崎フロンターレ)
<FW>
岡崎慎司(レスター/イングランド)
大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)
武藤嘉紀(マインツ/ドイツ)
注目すべき点があるとすれば、これまで代表に選ばれ、アジア最終予選突破に貢献してきた若手が選出されていないところだろう。
前日のガーナ代表戦からは、浅野拓磨(ハノーファー96/ドイツ)、井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ/スペイン)、三竿健斗(鹿島アントラーズ)の3名が最終メンバーから外れた。
浅野と井手口は、W杯出場を決めたオーストラリア代表戦でそれぞれゴールを挙げている。
関連記事:西野朗って誰? サッカー日本代表監督がW杯直前に電撃交代
■起爆剤として期待できる選手がいない
今回の代表メンバーは、西野朗代表監督が「経験と実績を重視した」と説明するように、比較的ベテランの域に近い選手が多く選ばれている。平均年齢は28.17歳で、史上最高齢となった。
これまでの代表とあまり顔ぶれが変わらないということ自体は、戦術の浸透やコンビネーションという意味では、土台がしっかりできているということではある。
しかし、アジアでは戦えていたものの、ヨーロッパや南米、アフリカといった強豪国との対戦では「まるで歯が立たなかった」と言っても過言ではない。そんなメンバーのまま本番でも強豪と対戦することに、希望を見出せないのはファンとして当然だろう。
普通にやったらまずかなわない世界の強豪と相対するには、「何かを変えてくれるかもしれない」と期待できる起爆剤のような選手を入れる必要がある。
今のままでは、グーしか出せないジャンケンで、グーもチョキもパーも使える相手に挑むようなものだ。思いもよらない手を出す可能性を残さない限り、「やるだけ無駄だ」と感じるのが人間として普通の感情だ。