山本由伸「全力で最後まで頑張ります」 負けないオリックスついにマジック点灯【週刊バファローズ】
リーグ三連覇に向かって首位を走るオリックス。29日から始まる遠征でも、そう簡単に負ける雰囲気はなく、チームの優勝に期待がかかる。
リーグ三連覇に向かって首位を走っているオリックス。先週は埼玉西武との3連戦を3タテすると、続く千葉ロッテとの3連戦も2勝1分けの成績で終わり、一度も敗れることがなかった。
チームは26日に優勝へのマジック24を点灯させると、27日にも勝利したためマジックを22にまで減らしている。
【2023オリックス・バファローズ戦績 8.22-8.27】
対 埼玉西武ライオンズ
埼玉・ベルーナドーム
8.22
○オリックス(ワゲスパック)5-1(エンス)埼玉西武●
8.23
○オリックス(山本)3-0(今井)埼玉西武
8.24
○オリックス(宮城)5-0(隅田)埼玉西武●
対 千葉ロッテマリーンズ
大阪・京セラドーム大阪
8.25
○オリックス(山崎福)4-3(種市)千葉ロッテ●
8.26
△オリックス(山下)0-0(西野)千葉ロッテ△
8.27
○オリックス(東)5-2(森)千葉ロッテ●
※(カッコ)内は先発投手。
※通算成績はオリックス112試合68勝40敗4分けの首位。2位の千葉ロッテマリーンズとは10.5ゲーム差。優勝マジック22。(2023.8.27現在)
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■決め手はワゲスパックの起用
埼玉西武との3連戦、カード頭の先発が気になるところだったが、ファームで好投を見せたワゲスパックを持ってきた。このワゲスパックの起用が大正解。
6回を投げ、被安打1、奪三振9、無失点の好投にワゲスパックも「しっかりと自分のピッチングが出来ていたと思うし、0で抑えることが出来てよかったよ。投げている感覚自体もよかったけど、森がいいリードで引っ張ってくれたおかげだね」とニヤリ。打線も5点の援護でワゲスパックに勝利をプレゼントした。
2戦目はエース山本由伸が登板。「立ち上がりは、いい入りが出来たと思います。2回以降はランナーを許しながらのピッチングになってしまったんですけど、相手投手も粘り強く投げていたので、なんとか負けないように投げていました」という山本は7回を無失点の好投。打線の援護は3点だったが中継ぎ陣が踏ん張った。
試合後、山本は「皆さんの応援が僕達のエネルギーになって、いいプレーが出来ますので、残り試合も少なくなってきましたけど、全力で最後まで頑張ります」と高らかに叫んだ。3戦目は宮城大弥が見事な完封勝利。
「立ち上がりから、しっかりと腕が振れていたと思いますし、ヒットを打たれてもすぐに切り替えて、次の打者に1球1球勝負出来ていたところがよかったのかなと思う」と自身もかなり調子が良かったようだ。これにてベルーナドームでの今季公式戦を終えたオリックス。最後は3タテという最高の形で終えている。
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■試合を作った東晃平
チームは移動日を挟まず大阪へ戻る。夏の人気イベント『Bs夏の陣2023』最後の相手は2位の千葉ロッテだ。
この3連戦、オリックスは負け越さなければ優勝マジックが点灯するという条件下で行われたのだが、初戦は劣勢だったにもかかわらず、中川圭太の逆転打で試合をひっくり返すと、翌日は山下舜平大が腰に張りを訴えるアクシデントが発生したが、延長の末、両軍ともに無得点で引き分け。
最終戦は終盤になって出てきた東晃平がキッチリ試合を作ると、中川、森友哉、頓宮裕真が援護して、引き分けを挟んで怒涛の8連勝でフィニッシュ。夏の陣も7勝3敗1分けと大きく勝ち越した。
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■最短優勝を狙いたいオリックス
29日からは長崎、福岡、北海道と遠征が続くオリックスだが、この強さは神がかっており、簡単に負ける雰囲気はない。最短優勝は9月10日だが、来月中旬にも優勝を決めてしまう勢いだ。
昨年、一昨年とマジックナンバーは点灯しなかっただけに、足踏みだけはしないように着々と減らしていってもらいたい。
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■執筆者プロフィール
どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。
音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。
横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。
2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田)