溜め息出る美しさでドイツ人気No.1!ノイシュヴァンシュタイン城 その狂気の歴史とは?

2015/01/13 07:00

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ソーセージ、ビール、大聖堂など、ドイツの魅力は多種多様にあるが、世界中の人々を魅了してやまない美しすぎる城が存在することも、ドイツの最大の魅力のひとつだ。

おとぎ話の世界を彷彿させるその外観は、ディズニーのシンデレラ城のモデルにもなっており、年間百万人以上が訪れるそう。今回は、そんなお城の絶対に見るべきポイントと、建設した王様のクレイジーで興味深い生涯を紹介しよう


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◆外せない見所1:城の周りを彩る広大な自然

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ドイツ最南端であるホーエンシュヴァンガウの山の中にそびえ立つ、ノイシュヴァンシュタイン城。山のふもとにあるチケットセンターから城の入口までは距離があり、歩くと30~40分かかる。馬車も運行しているが、元気があれば景色を見ながら歩いてみるのがオススメだ。坂道を上りきると、見渡す限りに広大な自然が広がり、疲れも吹き飛ぶだろう


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◆外せない見所2:豪華絢爛な内装

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とてつもない外観で十二分に魅了されるものの、「一体いくら使ったの!?」と思ってしまうほど煌びやかな内装も一見の価値アリ! 目もくらむようなシャンデリアに、壁や天井の隅々にまで描かれた圧巻の絵画、そして、教会をイメージした彫刻が施された、それはそれは豪華な寝室。その美しさには、思わず溜め息が漏れる。さらに、中には人口の鍾乳洞が作られた部屋もあり、驚きの連続だ。

内装は写真撮影NGのため、しっかりと目に焼き付けよう。


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◆外せない見所3:マリエン橋からの絶景

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冒頭の写真のような城の全景が一望できる絶好のスポットが、「マリエン橋」だ。城から徒歩で行くことができ、記念写真撮影に絶好な場所。多くの人がひしめき合っている。冬期は道が凍結し通行止めになることも多いようなので、訪れる際は注意が必要だ。

さて、夢とロマンがたっぷり詰まったこのノイシュヴァンシュタイン城。一体いつ誰が建てたのか、ご存知だろうか?

1869年に施工し、実はこの城は未完成のまま。18歳で国王となり「狂王」と呼ばれた“ルートヴィヒ2世”が精魂込めて建設に励んだのが、この城だった。足を運ぶ前にぜひ、彼の謎に包まれた生涯も知ってほしい。


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◆ルートヴィヒ2世の謎1:芸術を愛する夢見がちな美少年

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1845年8月25日、ミュンヘン郊外のニンフェンベルク城で生まれ、若くして芸術に強い興味を抱いたルートヴィヒ。19世紀ドイツ最大のオペラ作曲家・ワーグナーの音楽に心酔し、18歳で即位したのちは自身の年収からワーグナーへ資金援助をしていたほどの寵愛ぶりだった。


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◆ルートヴィヒ2世の謎2:22歳で婚約破棄

同性愛者として知られていたルートヴィヒだが、自分と同じヴィッテルスバッハ家の一族であるバイエルン公爵家のエリーザベトだけには強い憧れを抱いていたようだ。後に彼女の妹であるゾフィー・シャルロッテと婚約するも、挙式を延期し、挙句の果てに婚約破棄。ゾフィーに対して憧れのエリーザベトの面影を見ていたようだが、結局愛することが出来なかったのだろう


◆ルートヴィヒ2世の謎3:40歳で謎の水死

王家の付き合いに嫌気がさし、執務を嫌うようになったルートヴィヒは、自分の夢である城建設により一層情熱を注いでいくようになる。23歳でノイシュヴァンシュタイン城の建造を宣言し、その他にも、理想としていたルイ14世へ尊敬の念を込めたヘレンキームゼー宮殿など、ひたすら城造りに没頭していった。

この“建城熱”が国庫を破綻寸前まで追い込むことになり、結果ルートヴィヒは精神異常者と診断され、1886年6月12日に逮捕され廃位する。そして、翌6月13日に担当医師のグッデンとともに湖の浅瀬で水死体となって発見され、40歳でその生涯を終えた。彼は水泳が得意だったと言われており、死の真相は今も謎に包まれている。

調べれば調べるほど興味深い、ルートヴィヒの生涯。彼が亡くなった後わずか2ヶ月でノイシュヴァンシュタイン城は一般公開され、今日までその人気は陰りを見せることはない

(文/しらべぇ編集部・小林香織

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