【今どきグルメの法則】安いものを高く食え！ 明治屋の食材で「すた丼」作ってみた
2015/02/28 12:00
Photo by Shock2006
最初に言っておく。私は下町の海原雄山と言われるほどにグルメである…。海原雄山とは誰か知らないやつもいそうだな。『美味しんぼ』という漫画の登場人物で、主人公・山岡士郎の親だ。美食家だ。
そう、今日の話題はグルメである。生きることとは、食べることである。いかに美味しいものを食べるか。そのために挑むのが人間である。人類は麺類であり、何者かと問われると丼もの、揚げ物なのである。
画像をもっと見る
グルメ理論「安いものを高く食え」
今日はここで私のオススメグルメ理論のごく一部をご紹介しよう。それは「安いものを高く食え」ということである。
どういうことか。もともと相場が安い食べ物を、ちょっと高い金額で食べるということである。良い食材を使っちゃうぞというわけだ。具体的に言うならば、次のような食べ物である。
・お茶漬け
・カレー
・牛丼
・蕎麦、うどん、ラーメンなどの麺類
・炒飯
・餃子
・納豆
などである。もともと、500円前後で食べることができるものに、さらに500円や1000円かけると、劇的にレベルが高くなるのである。
これが、いかにもなご馳走とされる食べ物の場合、上を見たらきりがないし、そもそも、まともな味のものを食べるのにもお金がかかってしまう。
例えば、焼き肉は3000円以内の店もあるのだが、たいていは美味しくない。5000円を出したところで、満足はいくが、贅沢をしたという味にはなかなかならない。それこそ1人1万円以上する店もあるくらいだ。もともと、相場が高いうえ、美味しいものを食べるにはさらにお金がかかるのである。これは、寿司、すき焼きなどにも同じことが言えるだろう。
そう考えると、身近な安いもの、上に列挙したようなものにもう数百円かけた方が、至福の一時を味わうことができるのである。
大学時代を多摩地区で過ごした者として、ソウルフードといえば「すたみな丼」だ。通称、「すた丼」である。
現在はチェーン展開されていて、どこでも食べやすくなったが、10年くらい前までは、多摩地区中心だった。わざわざ中央道を飛ばして食べに行ったこともあるくらいだ。
余談だが、下北沢駅南口のすた丼屋、以前はスタバだった物件なのだよな。スタバからすた丼へ。すたしかあっていないが、妙に感動したものだ。
というわけで、高級スーパー明治屋の六本木店で高級食材を買いあさり、すた丼をつくった時のことをレポートしよう。
関連記事：【即席麺メーカー社長から直接聞いた】最高に美味いカップラーメンの作り方
【材料】
・ご飯（岩手県産のひとめぼれ）
・豚肉の細切れ（三河黒豚）
・たまご（小岩井農場の有精卵）
・きざんだネギ（茨城産）
・きざんだにんにく（これは妥協して瓶詰め）
・刺身醤油
・ブラックペッパー
・中華の素（味の素の中華あじ）
・海苔
・水
・ごま油
関連記事：リア充の象徴、バーベキューで人気者になるための7つの秘技【レシピつき】
【レシピ】
まず、タレをつくる。刺身醤油に刻みにんにくを入れ、かき混ぜる。ブラックペッパーも入れる。お好みで中華の素なども入れる。
それぞれのバランスは、お好みで。にんにくは多めの方がいい。水で適度に薄め、かき混ぜておく。薄めないとしょっぱいので注意。
肉は食べやすい大きさにカットしておく。肉の大きさ、厚さなどはお好みで。あまり厚くないほうが合う。
次に沸騰したお湯で豚肉を煮る。そう、いったん煮て脂を飛ばすのがポイント。
並行してご飯を炊く。
ついに肉を焼く。ごま油を中華鍋（もちろん、フライパンでもOK）に入れ、加熱。お好みで、刻みにんにく、あるいはにんにくスライスを入れて、炒めておくのもあり。
そして、豚肉を炒める。軽く炒めた後、タレを入れる。さらに、刻んだネギを加えてさらりと炒める。
アツアツのご飯をどんぶりに盛り、刻み海苔をふりかける。
肉をご飯にかけて、炒めたときに出たつゆを好きな量だけ入れて出来上がり！
たまごをご飯にかけて食べるのだ！
ジューシーな肉と特製のたれが絡み、それに濃厚な卵とご飯が交わりあう官能。さらにはネギと海苔が、ささやきかける。いつの間にか、胃袋めがけて北陸新幹線かがやき号だ！
まあ、すた丼や牛丼は高い食材を使ったやつがあるわけだが（それこそ、牛丼も叙々苑のやつとか、近江牛のやつとか食べたことがある）、独特のチープな味が良いというのもあるけどな。逆にジューシーすぎてひく人もいるかもしれないが。
今朝も、北海道の海産物の名店、佐藤水産の鮭でお茶漬け食べちゃったぞ。500円くらいかかってるぞ、これ。
このように、安いものを高く食う。これが私のグルメ哲学だ。さあ、今週末、君はどんなものを高く食べるのか！？
（文／常見陽平）
