もしも広告代理店が「本能寺の変」をプレゼンしたら【たかまつななのお笑いジャーナリズム論】
2015/10/06 06:30
本能寺の変は、いまだ謎に包まれております。なぜ明智光秀は、下剋上を侵してまで織田信長を殺したのか。私は考えたのです。プレゼン上手な広告代理店が、明智光秀に対して「本能寺の変」を提案したのではないのかと……。
もしも、実際にそうだった場合どうなるのか、こんな企画書を作ってみました。
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■歴史を左右する究極のプレゼン
玉露入りのお茶を入れて、光秀の到着を会議室で待つ私。なんだか、外が騒がしい。光秀が来たようです。緊張するなぁ。でも大丈夫！ プレゼン用のパワーポイントはしっかり作り込んでおいたから！
「本日は、お時間を作ってくださり、ありがとうございます。明智光秀さまに、本能寺の変をご提案させていただきます」
「ご提案内容はこちらです。下剋上です。私ども、光秀様にはぜひ本能寺で、信長を討っていただきたいと考えております」
では、なぜ光秀様が下剋上をおこすのがベターなのか、こちらをご覧下さい。
こちらは、織田五大将の石高です。織田五大将は、織田信長に仕えて天下統一事業に貢献した5人の武将のことです。
柴田勝家は75万石、羽柴秀吉は65万石、明智光秀さまは54万石、 丹羽・滝川は37万石ずつ、そして、今「中国攻め」をしている羽柴秀吉さまがこれを成功させると…。
大変申し上げにくいのですが、光秀さまのシェア率が低くなるかと。そのためこのたび下剋上を提案させていただいている次第です。 では、なぜ今なのか？ こちらをご覧ください。
柴田勝家は北陸、羽柴秀吉は、中国地方、といった具合に、信長がいる京都・本能寺が手薄なのです。では下剋上を行うにあたっての具体的なプランをご説明させていただきます。
下剋上は1人ではおこせません。援軍を集めるためには、キャッチコピーが効果的です。キャッチコピー案を考えさせていただきました。
シンプルなものがお好みでしたら、①「敵は本能寺にあり」がオススメです。 青春の1ページとして、夏の思いで作りにしていただきたいという思いを込めて作ったのが、②「忘れられない夏にしよう」です。
やはり、本能寺の変は戦ですから、行くか迷っている人がいると思うんですね。そのような方にフットワークを軽くしていただくために、③の方向性もアリかもしれません。
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■ポスタービジュアルや背景・世論も展開
実際にポスターの方も考えさせていただきました。
「本能寺の変がない人生なんて、人生じゃない」こちら、本能寺の変への熱い想いを込めてみました。 続いては、本能寺の変をおこす背景についてご説明致します。
信長がこれまでにやった悪行は知れ渡っております。比叡山焼討、長島一向一揆での殺戮。こんな残虐な暴君は倒した方がいい。これは当然の思考です。 以下、実際の世論の声です。 上司にしたくないランキング1582の結果です。
第1位に輝いたのが織田信長です。どうです？！ これだけ嫌われている信長だったら、世間の皆さまも下剋上されて当然だと思われるんじゃないでしょうか？
ですが万が一、信長さまの死を悼む人が多かったときのために、保険をご提案いたします。
家康黒幕説を広めます。今回の下剋上、光秀様が自分の考えではなく「徳川家康にそそのかされてやった」という噂を世間に流したいと思います。 こちら、かなりの口コミ効果が期待できるかと。
その噂を流す方法なのですが、こちらです。
我が社と取引のある飛脚のネットワーク5000人を使い「家康黒幕説」を宣伝いたします。こちら今回に限り、無償でやらせていただきます。
いかがでしょうか？ そうですか？！ では、すすめさせていただきます。
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■一件落着？！
こうして、光秀は本能寺の変を実行したのでした。 こちらのプレゼン映像は下記からご覧いただけます。
次回は、10／8たかまつなな単独ライブでお会いしましょう。 お陰さまで間もなく、完売でございます。ご興味あります方は、お急ぎくださいまし。
なんと、今回に限り終演後にシンポジウムが開催されるのだとか！
（文／お笑いジャーナリスト・たかまつなな）
