ホタルは意外と身近にいる!上手に写真におさめるポイントは…

2016/06/19 20:00

ホタル

梅雨の始まりと同時に訪れるのが、ホタルの鑑賞シーズン。ホタルを見たことがないという人もいるとは思うが、じつは探してみると、都内近郊でもホタルが観られるスポットは意外と多くある。


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ホタルが住んでいる場所

ホタルが住んでいるのは、水がきれいな場所。なぜかというと、「ホタルは水を飲む」ということと「唯一のエサであるカワニナがいる場所じゃないと住めない」からだ。

ホタルの特徴をまとめてみると…

住処:きれいな水のあるところ


好きな食べ物:カワニナという巻貝(石についたコケや落ち葉などを食べて川をきれいにしてくれるので、「川の掃除屋」とも言われている)


嫌いなもの:ライトなどの明かり(ホタルのオスとメスが出会う機会を奪うことに。ホタルは自分が発光する明かりによってアプローチをするため、余計なライトは邪魔になる)


ホタルを探す際に、あたりが暗くてもできるだけライトは点けないように。過去には、人が持ち込んだライトなどの「光害」によって、ホタルが絶滅してしまった場所も少なくない。

しらべぇ編集部が訪れた神奈川県の東部は、車で30分以内の場所に4ヶ所もホタルの鑑賞スポットがある。ネットで「自分が住む町」と「ホタル」で検索すれば、意外な場所が出てくるかもしれない。


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ホタルの写真の上手な撮り方

「ホタルの写真を撮りたい!」と思う人もいるかもしれないが、ホタルの光は黄緑色で淡いので、いつも持ち歩いているスマホで撮るのは非常に難しい

もちろん、ライトを直接当てたら撮ることができるとは思うが、光はホタルに害を及ぼす可能性がある。また他の撮影者にも迷惑をかけるので、できるだけ使うことは避けるべきだ。

そこで、以下のものを用意することをおすすめする。

【撮影に必要なもの】

三脚:長時間露光をするときには、手で持つと必ずブレが生じる。三脚でしっかり固定しなければ、きれいな写真は撮れない。


カメラ:カメラのシャッターを一瞬で切ると、その間にホタルが発する光を多く取り込めない。ホタルが飛ぶ光跡や止まった状態を撮るにしても、15〜30秒程度の露光ができるカメラが必要


最低限、このふたつがあればホタルの写真を撮ることができる。撮る際のポイントは、次の点をおさえてほしい。

【カメラで撮影する際の注意点】

絞り(F値)を最小に:ホタルの光は微量なため、光を多く取り入れるために、開放状態にする(一番小さい数字に)。


シャッタースピード:最低でも15〜30秒。バルブ(bulb)で調整。


ISOは低く:基本的には暗いときにはISOを上げて、明るいときにISOを下げる。しかし、ISOが高すぎたり長時間露光でもノイズが乗りやすくなるので、ISOは低く。そのぶん、シャッタースピードで調整する。


フォーカスはマニュアル設定に:暗い場所での撮影が余儀なくされるため、オートフォーカスだとピントが合わず、シャッターがおりない。


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■実際にホタルをカメラで撮ってみた

この写真は、葉に止まった何匹かのホタルを撮った写真。黄緑色の光がホタルだ。

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これは、何匹かのホタルが飛んだときにシャッターを押した写真。光の跡で、ふわふわ飛んでいる様子がわかる。

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ホタルは幼虫時代しかエサを食べない。成虫になると約2週間しか生きられず、それまでに今までの蓄えを消化しつつ、夜つゆの水だけを飲んで過ごすのだ。

あの淡い黄緑色の光は、ホタルの限られた命の灯火。鑑賞マナーを守って、ホタルの儚げな夜の舞いを堪能してみては。

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(取材・文/しらべぇ編集部・山吹彩野

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