ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹が今あらためて舞台に挑戦するわけとは?

2014/07/22 09:00


1黒田勇樹(31歳)、自称ハイパーメディアフリーター。子役としてデビューし、TBSドラマ『人間・失格』や『仮面ライダーディケイド』など、多くのドラマや映画に出演したが、2010年に突如俳優を引退。

アルバイトで生計を立てるかたわら、脱力系公式サイト『黒田運送(株)』を運営。その自由な生き方が、ツイッターでも「ニーサン」と人気を集めていたのだが…。

その動きが、近頃あわただしい。昨年の離婚騒動の後、映画監督として『黒田勇樹殺人事件』など2本の作品を発表。

2014年に入ると、仮面ライダーブレイドを演じた椿隆之や仮面ライダーランス役の杉浦タカオ(俳優・杉浦太陽の弟)ら31歳の俳優たちとともに『サーティーワンアイスクリーマーズ』なるユニットを結成。

その初舞台『LEYTE!~祖父のレイテ戦記』が、7月25日(金)より劇場HOPE(中野)で公開となる。

彼をもう一度、表現の世界に引き戻したものは何なのか? ハイパーメディア活動は、どうなってしまうのか? 幕開け直前、稽古に追われる黒田さんを直撃した。


―― 映画監督や今回の舞台など、「表現の世界」に戻って来られたきっかけは?

「今年1月、酔っ払っている時に舞台に誘われうっかり出てしまったところ、やっぱり演技がすごく楽しかったということと、一昨年に色々な騒動があった時に『それでも黒田勇樹が観たい』と応援してくれた人たちに恩返しというか、ようやく『どんどん楽しいものを提供したい!』と腹がくくれた、といった感じです」

―― 今回の舞台は「太平洋戦争」という重いテーマを描いていますが、31歳同世代のみなさんが「祖父の時代」を演じようと思ったのは、なぜですか?

「この題材を扱う理由は本当に単純で、『俺らで舞台やりたいね』と話していた時に『そういえばジイちゃんの手帳出てきたよ』という話になって、そのまま。わからないこともまだまだ沢山あるので、実はいまも『ホントに戦争ものやれるのか?』と戸惑ってたりもします(笑)」


それでもそれぞれが自分なりの答えを持って一丸となってること自体がとても面白く、そういう“31才の空気感”を作品に塗り込められればとみんなで奮闘しています」

―― 俳優復帰して、ハイパーメディアフリーターとしての経験が糧になった部分はありますか?

「僕は子供の頃から芸能界というちょっと特殊な業界に放り込まれて、“それ以外の社会”を知らずに生きてきたので、どんな人を演じたり描いても、出会ったことのない“想像上の人物”であることが多かったんですね。


ただ一度辞めて社会に出てみると、『ホントにこんな人いるんだ!』と思うような面白い人や体験と出会うことができたので、突拍子もない人物を描くときも、どこかリアリティが生まれるようになった気がします」

―― 今回の舞台、実現に至るまで大変でした?

「苦労しかないです。同世代で好きなことやろうと集まったメンバーなので、みんな我がまま勝手好き放題なので…。ただ、ここまで『全員がきちんと自分の意見を言い合える』という現場にはなかなか出会えないので、奇跡のようなチームだな、とも思ってます。


31歳にもなって、汗かきながら好きなことやってる馬鹿たちの姿を見て欲しいです!」

―― 最後に、今後の活動・方向性について教えてください。

「様々な経験をしてきて、結局『俺は人を楽しませることが好きなんだな』というところに辿り着いたので、それをモットーに、人を楽しませるために自分にできることは全部やっていこう、と思っております。


直近は舞台と映画でお金が全然なくなっちゃったので、バイトに精を出す予定です! 蕎麦、食いに来てください!」

サーティーワンアイスクリーマーズ初公演『LEYTE!~祖父のレイテ戦記』
http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1425958


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(取材・文/しらべぇ主筆・タカハシマコト

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インタビュー黒田勇樹タカハシマコト
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