タワレコの店頭POPで最も使われている言葉は? 秀逸なコピーの数々に感心

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音楽の良さを短い言葉で表すのは、とても難しい作業です。結局のところ、「いい曲」「超いい曲」「めっちゃいい曲」とシンプルに感情を込めて言うのが最も近道なわけですが、たとえばSNSで自分のオススメの曲を紹介したいとき、「いい曲」だけでは少しさみしいですよね。「みんなに聴いてほしい」という強い気持ちも伝わらないかもしれません。

では、どんな言葉で伝えればよいのか…? そんな疑問をもとに、短い言葉やコピーが書かれた店頭POPを使って訪れるお客さんの購買欲をかきたてるCDショップ「タワーレコード」(渋谷店・新宿店)に勉強しに行ってみました。

はたして、どんな言葉で音楽の良さを伝えているのでしょうか?



 

■3大ワード

特に多く見られたワードが、3つありました。

「(最高)傑作」
「キラーチューン」
「シーン」

まず、「(最高)傑作」は分かりやすいですよね。「キラーチューン」は、意訳すれば「あなたの心を仕留める曲」といったところでしょうか。バンド「東京事変」の楽曲の曲名にもなっているワードであり、一般的といえるでしょう。

そんななか、「傑作」に次いで多く見られたワードが「シーン」です。R&B、HIPHOP、PUNK…あらゆるジャンルのコーナーで使われていましたが、その使い方は以下の通り。

「シーンを揺るがすビッグボム」
「シーンを揺るがす超大型新人」

HIPHIPシーンやPUNKミュージックシーン…。それぞれのジャンルの業界(シーン)が、その楽曲やアルバム、アーティストの登場により、揺らぐ…。それほどまでに素晴らしいということですね。意外な頻出ワードでした。


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■伝えようとする努力に感心

「良い」という言葉を使わずに伝えようとする熟考の結晶の数々は、本当に素晴らしいです。

「この歌声が世界を制する」
「魔法のようなメロディーに号泣」
「溜息が出るほど崇高で濃厚な官能美」
「再び音楽史を塗り替える魔術的傑作」

このような様々な表現を見ているだけで、あっという間に1時間ほど過ぎていきます。通販ではできない楽しみ方ですね。


■逸話を紹介する

以下は、近頃14年ぶりの新作を発表して音楽ファンを喜ばせたR&B界のスーパースター・ディアンジェロが21歳の頃にリリースしたアルバム『Brown Sugar』(1995年)の下に小さく貼られていたPOPの文章です。

「クエストラヴが聴いた途端『俺たちの救世主』と悟った」

クエストラヴというのは、ヒップホップバンド「The Roots」のメンバーで、プロデューサー業でも長きに渡り活躍し、HIPHOPやR&B界に功績を残してきた大物。そんな大物が称えた1作であることを、たった25文字でヒストリカルに表しているのです。ショップ内を歩いていると、こういった逸話的エピソードも散見され、新しい発見ができます

音楽の良さを短い言葉で伝える。その勉強をさせてもらったことはもちろんですが、CDショップの新たな楽しみ方も見つけられました。みなさん、「言葉を見るために」CDショップに足を運んでみてはいかがですか?

(文/しらべぇ編集部