空想が現実になる!?特撮アイテムの実現可能ラインを探ってみよう【出口博之のロック特撮】
こんにちは、白ポロ+眼鏡でおなじみのMONOBRIGHT、ベースの出口です。
つい最近Apple Watchが発売され話題となっていますが、現物をご覧になられた方はいらっしゃいますか?
私は店頭で実機を触らせてもらったのですが、見れば見るほど「懐かしさと安心感」を覚えました。
その理由は、ウルトラセブン(1967年放映)に登場するウルトラ警備隊の隊員が常時装着している腕時計型通信機、ビデオシーバーとそっくりだからです!
昨今のデジタル機器の発達は目を見張るものがあり、およそ50年前の空想が実現できるところまできているのです。今回は「特撮番組に登場する通信機器はどこまで実現できているか」を考えてみたいと思います。
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■特撮アイテムの花形、腕時計型通信機
まずはApple Watchの登場で、ほぼ実現されたと言っても過言ではないビデオシーバーを見てみましょう。
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劇中ではTDFと描かれている所に通話相手の映像が映ります。
Apple Watchと比べてみても、使用感やデザインの方向性はほとんど変わりありません。機能はビデオ通話、耐熱、完全防水となっています。
スペックだけ見るとApple Watchの方が多機能なのですが、カメラ搭載の有無で軍配はビデオシーバーと言ったところでしょうか。完全実現となると、今すぐにでも実現可能でしょう。
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■チームワークの要は普段の通信から!スーパー戦隊における通信機
通信機が必要になる場面を考えてみると、チーム間での連絡を行う場合がほとんど。なので、チームを組んでいるスーパー戦隊には欠かせないアイテムとなります。そして、この通信機は変身機能も備わっている点が特徴です。
シリーズ放映初期の1970年代から1990年代あたりまでは、前述のビデオシーバーと同様の腕時計型が主流でしたが、2000年代以降になると、携帯電話の爆発的普及からか、携帯電話型も多く登場します。
王道の腕時計型と携帯電話型の主な例がこちらになります。
通信機器として考えると、腕時計型は通話(映像付き)のみですが、獣電戦隊キョウリュウジャー(2013年放映)で使われている獣電モバックルという通信機は、スマートフォンと同等の機能が備わっています。
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劇中で獣電モバックルを用いてメンバー間で交わされるやり取りが、SNSのチャットと同じ仕様なのです。もちろん通話もできます。通信機器として実現できるかを考えると、通信機能の面では同程度の機能が実現されています。
しかし、一番大事な変身機能の実装はまだまだ遠い未来なので、実現まであと一歩、としておきましょう。
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■意思の疎通は人間だけじゃない!ロボットとの通信について
電人ザボーガー(1974年放映)では、通信機器が大事な役割を果たしています。
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電人ザボーガーは変形機構を持ったロボットで、操縦者はヘルメットに付いているマイク、もしくは携帯型マイクに向かってザボーガーに命令を発します。通信機能と音声認識の合わせ技です。
大立ち回りを演じるロボットの実現はまだかかりそうですが、ロボットを音声で動かす技術はすでに確立されています。最近ではソフトバンクロボティクスのロボット「pepper」や、HONDAの「ASIMO」、SONYの「AIBO」などが代表的な例でしょう。
ロボットとの通信という点では、特撮に限りなく近いレベル。現実が特撮を追い抜く日もそう遠くないと思います。
特撮番組には現実では考えられない科学力がたくさん登場します。「夢みたいな話だなー」と思っていたアイテムが、実際に現れる瞬間を目の当たりにできる私たちは、とても楽しい時代を生きている。今後はどんな特撮アイテムが実現するのか楽しみです。
(文/MONOBRIGHT・出口博之)