子供の熱でシングルマザーが仕事を何度も早退 減給される?

誰にも頼ることができないという人は、まずは自治体に相談してみてはどうだろうか。

2016/03/18 06:00


 

■その理由は

無効である可能性が高いと話す峯岸弁護士。では、その理由とはなんだろうか。

「労働条件は、労働者と使用者(会社)の合意に基づき決定されます(労働契約法3条1項)。労働条件の変更も、労働者と使用者(会社)の合意に基づいて行う必要があります(労働契約法8条)。従って、労働者の同意を得ない基本給の切り下げは、原則として無効です」

これはシングルマザーだけの話ではなく、すべての労働者に当てはまる。使用者は、労働者の合意なく労働条件を変えることはできないのである。


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■子供と仕事、両立が難しいという人は?

「シングルマザーの欠勤・早退の理由は、子供の病気の看護という、やむを得ない事情によるもの。ですが、有給休暇を使い切ってしまっているとすれば、欠勤や早退した分だけ支給額が減額されるのは、やむを得ません」
これは仕方がないことである…。もしも病弱な子供であった場合、勤務日数が減り、その結果収入も減るだろう。子供も仕事もどちらも大事。頭では分かっているが、両立は非常に難しい。

そんなひとり親家庭への支援として、各自治体は「子育て・生活支援」を推進している。

中でも注目すべきは、ひとり親家庭の親が一時的に家事援助、保育等のサービスが必要となった際に、ヘルパーを派遣してもらえるという制度だ。所得によっては、無料で派遣してもらうことも可能だという。

また他にも「就業支援」「養育費の確保」「経済的支援」があるようだ。誰にも頼ることができないという人は、まずは自治体に相談してみてはどうだろうか。

(文/しらべぇ編集部・相談LINE

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