熊出没多発中!日本人の約3%が「実際に襲われた」と回答

2016/08/27 05:30

Ryan McVay/DigitalVision/iStock
Ryan McVay/DigitalVision/iStock

日本の熊は大きい。

たとえば東南アジアに生息するマレーグマならば、人間よりも背が低いため脅威にはなりにくい。だが日本の場合は、マレーグマよりも大型で力の強いツキノワグマやヒグマがいる。

とくにヒグマは非常に危険。大正時代、7名の開拓民が1匹の巨大ヒグマに食い殺された三毛別ヒグマ事件という出来事もあった。人間の頭をたちまちのうちにもいでしまったというから、ヒグマ出没地帯では銃がなければ生きていけない。

そしてこれはもちろん、現代日本人にとっても大変深刻な問題だ。



 

■約3%の人が恐怖を体験

ここで、ある調査を取ってみた。

「あなたは熊に襲われたことがあるか?」という内容のものだ。

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結果、3.1%の人が熊の襲撃を受けたことがあると判明。数字で見ればわずかな数字だが、それでも日本にいる限りは「熊による獣害」は別次元の話というわけでもない。


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■熊と戦ったトニー・ガレント

先述の三毛別ヒグマ事件は、数百人の討伐隊を派遣してようやくヒグマを射殺した。つまり「熊の駆逐」はそれだけの労力を有するということ。現代ですら、100年前と同じく猟友会が山へ登って熊を探す。

だが、そんな恐ろしい生物と素手で戦おうと試みた人物もいる。

30年代から40年代にかけて活躍したトニー・ガレントは、ボクサー上がりのプロレスラー。彼はしばしば人間以外の動物と戦っているが、その中にグリズリーもいた。しかも、ガレントはそのグリズリーに勝っているのだ。

だがその実態は、決して豪快なものではなかったらしい。グリズリーの口には噛みつき防止用のマスクがはめられ、さらに爪が使えないよう両手には特製グローブが装着された

結局、マスクのせいで酸欠状態になった熊は戦意を喪失、ガレントの勝利ということになった。もしマスクとグローブがなければ、ガレントはたちまちのうちに殺されていただろう。


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■「熊殺し」のスウェーデン王

歴史人物の「熊殺し」といえば、スウェーデン王カール12世が連想される。

この人物は、スウェーデン王国が最も強大で好戦的だった時に即位した王。今でこそ「平和な福祉国家」というイメージのスウェーデンだが、17世紀から18世紀にかけてのこの国は北欧一の軍事大国だった。

ロシアとデンマーク・ノルウェー連合王国が反スウェーデン同盟結成を呼びかけ、1700年に大北方戦争が始まる。この戦争でカール12世は、軍隊の最先頭に立って戦ったのだ。彼の勇猛果敢さは国民の間でも有名で、趣味は熊狩り

11歳の頃に銃で熊の心臓を狙い撃ちし、見事射殺している。これがカール12世の初めての「手柄」だったのだが、当時の銃は先込め式の単発銃だ。目標によほど近づかないと大きな威力は望めず、また外してしまったらすぐに再装填できない代物。そんな危険なハンティングを楽しんでいたというから、まさに恐るべき11歳だ。

だが現代の平民からすれば、「熊の出没」は災い以外の何ものでもない。このところ東北では熊出没のニュースが相次ぎ、しかも今秋はブナの凶作から市街地に熊が下りてくる可能性が高いという。

該当自治体は、効果的な熊対策を急がれている。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一
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調査期間:2016年7月22日~2016年7月25日
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