声かけで救える命も 国土交通省の方針でも注目される介助系資格

(kazoka30/iStock/Thinkstock)
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視覚障害者が8月と10月に駅ホームから転落死した事故を受け、国土交通省から全国の鉄道会社へ、原則として視覚障害者の乗車を駅員が介助するよう求める方針を固めたと報じられた。

これまでも現場の駅係員が介助の提案を実施するなど、鉄道各社では一定の対応を行ってきたが、今後は共通の指針を作成した上で、対策を行っていくという。

そうした流れと合わせて、鉄道各社は共同で利用者に対しても、介助が必要な人への「声かけ」を促すポスターの掲出を行うなど、多くの人へ協力を呼びかけている。

 

■手助けはしたいけれど自信がない

困っている人を見かけたら声をかける行為は、自然にできる人も少なくないが、人によっては「やり方がわからない」「対応に自信が持てない」といった理由で、躊躇することもあるだろう。

実はそうした人に役立ちそうな、「サービス介助士」「准サービス介助士」という資格が存在する。昨年12月に阪神電気鉄道株式会社が全ての駅係員・乗務員にサービス介助士の資格を取得させ、一部で話題になった資格でもある。

公共交通機関やサービス業といった接客のプロに向けた「サービス介助士」取得の場合、実技教習が必要になるが、「准サービス介助士」であれば通信講座で必要な知識が学べて、在宅受験で資格を取得できるという。

そこで同資格を認定している、公益財団法人日本ケアフィット共育機構の広報・佐藤雄一郎さんに、どういった傾向があるのか話を聞いた。

 

■資格取得を推奨する企業も増加

「『サービス介助士』の資格は、おもてなしの心と介助技術の習得に主眼を置いており、接客の多い企業が法人単位で資格取得をするケースも多く、サービス業や公共交通機関・小売り業など、資格取得を推奨する業態も広がっていると感じます。

近年は、『正しい介助知識を身につけたい』という個人の方から、『准サービス介護士』のお申し込みも増えているようです。

 

視覚障害者への接し方をはじめ、高齢者やケガをしている人への車椅子介助の方法など、介助についての幅広い知識が身につきます。テキストとDVDで、手軽に学べる形なのも好評ですね。

また、准サービス介助士は、サービス介助士へのステップアップも可能なので、さらに深く学びたいと考えて、サービス介助士への受講に進む方も少なくありません」

 

実際にサービス介助士の資格を取得した人のコメントを見てみると

「店内で知的障がいと思われる方に、バス停の場所を聞かれ、ゆっくり丁寧に説明したことがあります。後日『親切に…』と御礼のお電話をお店にいただいたと聞かされました。

相手の状態を察知出来たのは、サービス介助士を学んだおかげ…と考えています。まずは『声かけ』をすることで、相手に合わせる事を学べて良かったと思っています」(女性・小売店勤務)

 

善意の気持ちがあればできる声かけや介助だが、少しの知識が加われば、より自信を持って、相手の立場に合わせた手助けができる可能性も広がる。

スキルアップのためと考えがちな資格取得だが、人の役に立つための資格を持つのも、素敵なことではないだろうか。

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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ

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